世界ごはんたべ記#31 大阪のタコス居酒屋「タコフィニ」

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「世界ごはんたべ記」のせつめい

「世界ごはんたべ記」は、ライターのがぅちゃんによる外食の記録です。どんなお店で何を食べたか、どんなことを感じたか……などなど、じゆうに書いています。

海外ぐらしが長いので、異国のお店はひんぱんに登場します。とはいえ「世界」と名乗っている手前、母国のお店も発表していかねばなぁと思っています(……か?)。



前回の記事「#30 大阪のアイスランディック地中海料理屋/フィルクトゥ・ミエール」はこちら。「世界ごはんたべ記」の記事一覧はこちら

タコフィニとは

お店の外観。

「タコフィニ」は、大阪の天神橋筋六丁目にあるタコス屋だ。でも、ただのタコス屋じゃない。「メインがタコスの居酒屋」という感じ。タコスをメキシコからそのままお届けするのではなく、日本人に刺さるようにアップグレードさせた感じ。「ジェキシカン/Jexican(=Japanese+Mexican)」とでも呼べばいいだろうか。

たばこ…ではなく、たこす。

実際に喫煙できる。

タコス

タコフィニのタコス。

「タコス/Tacos」はメキシコ料理。メキシコの寿司みたいなもんだ。「トルティーヤ」という生地に具を乗せて食べる。米など含めば「ブリトー」になる。ブリトーはまじでやってることが巻き寿司と変わらないと思う。タコスもブリトーも、メキシコと国境を接するアメリカでも、定番料理だ。

ブリトー。@チポトレ/アメリカ

アメリカで食われるメキシコ料理は「テクスメクス」と呼ばれる。メキシコ人からすると「あれはメキシコ料理ちゃう」と、なることもあるらしい。が、アメリカではもう、あってあたりまえの定番料理。アメリカにおけるタコスは、日本における餃子みたいなもの。元中華料理だけど日本料理。そんなかんじだ。

テクスメクスな「ウエボス・ランチェロス」。@Cathedral Station/ボストン

メキシコのバイブスがあるアメリカのタコススタンドのバイブスをとりこんだ、居酒屋。それがタコフィニ。タコフィニを擬人化したら、ソンブレロとポンチョを身に纏ってはいるが、確実にゾウリをはいた奴。そんな感じだ。アメリカ料理はフュージョン料理だから、アジア系メキシコ系アメリカ料理として、超ありえると思う。

「韓国系メキシカンタコス」で一発あてたアメリカのシェフ「ロイ・チョイ」に食レポして欲しい。

タコスについて語るロイ・チョイ。

タコフィニの雰囲気

店内のアート。

まずまずもって、遊び心ってもんがある。外観からすでに楽しい。だいたいの日本人にぶっ刺さる。ここを素通りできる人っているのかしら? という感じ。「タコスと肴と酒」の文字通り、雰囲気は「メキシカンな居酒屋」。という感じ。おもしろいほどに調和してる。大阪=ロサンゼルス説(持論)が、より強固なものとなった。

居酒屋っぽいカウンター。

「タコス・アル・パストール」のスタンド。(後述)

テーブルの雰囲気。

サボテン。

荷物カゴのステッカー。

タコフィニのメニュー

いいよね。

裏はドリンク。

「ポテトサラダ」とか「アスパラとベーコンの揚げ春巻き」といった居酒屋の定番メニューがありつつ、メキシコの定番メニューも揃ってる。「ワカモレ」とか「ケサディーヤ」とかがある。アメリカ人とメキシコ人と日本人が「近所のめし屋に来たァ!!」という気分になれる、稀有な内容だと思う。

つきだしの枝豆。

テキーラハイボールで一杯。

マルガリータ濃いめで追いかける。

サボテンの缶詰とホットソースを眺めながら。

とりあえずハラペーニョ

350円。

「とりあえずハラペーニョ」。字面で笑った。アメリカのタコス屋とかでも(というかサンドイッチ屋でもピザ屋でも)ハラペーニョは超定番具材だし、ほんとうに「とりあえず感」はある。メニューの左かどに記載されていて、タコフィニのささやかなステートメントを感じる。

とりいそぎ感もつよめ。

酸味のあるコチュジャンみたいな、シラチャー・ソースみたいな、風味。おいしい。メキシコ料理と韓国料理は親和性があると思っているのだけど、支持されてるみたいで勝手に嬉しくなった。シラチャー・ソースは、アメリカにおける「アジア料理」を代表するような調味料。欧米のスーパーには、ほぼ必ずある。

シラチャー・ソース。(画像をクリックするとアマゾンの商品ページに飛びます)

タコス

タコス。

メインはタコス。11種類あり、1個ずつ注文できる。注文表に記入してオーダーする。天ぷら専門店みたいでよい。「パクチー」「ネギ」「大葉」の有無を指定できるのも素敵だ。タコスにパクチーは無くてはならないが、パクチーが嫌いな人にとっては地獄なので、そういうジレンマを華麗に回避している。

タコス注文票。

7つ頼んだ:「タコス・アル・パストール/豚肉のマリネ」「タコス・デ・ギョウザ/ギョウザ」「タコス・デ・ペスカド/白身魚のフリッター」「タコス・デ・ノパール/サボテンとエビ」「タコス・デ・カルネアサダ/牛ステーキ」「タコス・デ・カマロン/エビ」「タコス・デ・カルニタス/豚の煮込み」

タコス・アル・パストール/豚肉のマリネ。

タコス・デ・ギョウザ/餃子。

タコス・デ・ペスカド/白身魚のフリッター。

タコス・デ・ノパール/サボテンとエビ。

タコス・デ・カルネアサダ/牛ステーキ。

タコス・デ・カマロン/エビ。

タコス・デ・カルニタス/豚の煮込み。

彼氏がアメリカ人なので、タコスはよく食べる。自分でも作るし、例のチポトレにもよく行く。お気に入りのタコス具材(好みのおにぎりの具みたいなノリ)は自覚してて、「タコス・デ・ペスカド」か「タコス・デ・カルニタス」が好き。タコフィニのも、文句なしにうまかった。サボテンはピーマンみたいだった。

タコス・アル・パストール

タコス・アル・パストール専用のグリル。

グリルが設置された屋台。まさしくタコススタンド。

「アル・パストール」って言ってる。

「タコス・アル・パストール/Tacos Al Pasto」だけ、毛並みが違う。タコスよりは、ドネルケバブに近い。それは起源に理由がある。タコス・アル・パストールは、中東のレバノンからメキシコに来た移民がもちこんだ料理。レバノンの「シャワルマ」をタコスに落とし込んだ。それが、タコス・アル・パストール。

一般的なシャワルマ。

シャワルマは、日本でいう「トルコケバブ」のことだ(トルコではドネルケバブと呼ぶ)。むかし住んでたイスラエルでも(レバノンの隣)、シャワルマは定番料理だ。ちなみに現地では、シャワルマをケバブとは呼ばない。イスラエルのケバブは、ヤキトリとかミートボール(ときにハンバーグ)に近い。

イスラエルのケバブ。@アブゴッシュ/アブゴッシュ

イスラエルのケバブ。@モーセス/テルアビブ

イスラエルでBBQするとこうなる。

関連記事:イスラエルの定番ケバブ3種類と12品の解説

中東全域とメキシコと、ついでに海をわたって天神橋筋六丁目の食文化に影響を与えるほど、中東の「シャワルマ/ドネルケバブ」はつよい。「どれだけ多くの国の食文化に影響を与えたか」という見方をすれば、むかしめちゃめちゃ強かったオスマン帝国よろしくな「トルコ料理」が世界三大料理とされる理由にも納得だ。

トルコのケバブ。@Sütiş Kebap Dünyası/イスタンブール

関連記事:海外キマグレごはん#12 トルコのイスケンデルケバブ

壮大なバックグラウンドを背負った「タコス・アル・パストール」を、「豚肉のマリネ」といってのけるセンスと的確さが、タコフィニのクールなところ。クミン、コリアンダー、クローブetc(おそらく)、そっち方面のレバント(地中海沿岸中東料理)のバイブスを舌で感じた。ハラールとコーシャでご法度なブタなのも◎

タコフィニの、タコス・アル・パストール。

挙動不審

トイレの天井。

タコフィニはお店の中にもしかけが多いので、自分はけっこうキョロキョロしながら食べていた。まあまあ怪しかったと思う。店内にはLOVEが溢れてた(そういえば入店前からけっこう惚れてた)。トイレは真っピンクで、イスラエルの老舗ゲイバーを思い出した。

スイッチはアメリカ仕様(uno)。

スイッチはアメリカ仕様(dos)。

tres…と見せかけて、イスラエルのゲイバーのトイレ。@Shpagat/テルアビブ

タコフィニは雑貨も売ってはる。

タコフィニの住所:大阪市北区浮田1丁目1-22

出演-おしながき-

タコフィニ/Tacos Del Infinito
テキーラハイボール/450円
マルガリータ/600円
とりあえずハラペーニョ/350円
タコス・アル・パストール/380円
タコス・デ・ギョウザ/380円
タコス・デ・ペスカド/380円
タコス・デ・ノパール/380円
タコス・デ・カルネアサダ/420円
タコス・デ・カマロン/420円
タコス・デ・カルニタス/360円

お店のHP

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