無名なのは貴様だ。というのをまずは差し置き、日本で無名の飲食店についてレポートする。知られざる名店です(か?)
前回のお店→【#7 アメリカのザコモンマンロードサイド】
バトラーズパントリーとは
バトラーズパントリーの外観。
「バトラーズパントリー」=「執事の食器室」。
「バトラーズパントリー/Butler’s Pantry」は、朝食専門店。アメリカの朝食の定番料理を提供している。朝8時〜正午までしか営業していない。アメリカ北東部のバーモント州の「ストウ/Stowe」という町で一番人気の飲食店だ。
ストウの街並み。
ストウはバーモント州では有名な観光地で、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のモデルとなったオーストリア出身のトラップ家が定住した場所。「知らないけど知ってる」な、典型的地域だと思う。雰囲気は軽井沢か(行ったことはない)。
サウンド・オブ・ミュージックといえば、ドレミの歌。
バトラーズパントリーの雰囲気
店内の雰囲気。
そもそもストウは、アメリカの山系の風情を存分に楽しめる地域だ。アメリカ人が「アメリカやな〜」と唸るような雰囲気がある。そんなストウで一番人気の朝食専門店がストウ。日本人(私)が京都の町屋カフェとかで感じる感じに似てなくない。
店員さんは、幸せで自信があるような態度に見えた。名店の店員さんという感じで頼もしい。精神がぼったくられる不安が払拭される。安心感がすごい。メニューを完璧に把握していて、確信を持って名物をおすすめしていた。
バトラーズパントリーのメニュー
フードメニュー。
ドリンクメニュー。
プリント一枚に、文字だけでまとめられている。余計なものが無くて、アメリカの朝食メニューの少数精鋭のみ在籍、という感じ。日本料理でいうところの、TKG、納豆定食、のような。でも見たことない卵とか納豆とかを採用してそうな気配。
パントリーブレックファスト
1639円/14.90ドル。
「朝食盛り合わせ」と言ってよい。パン、スクランブルエッグ、ホームフライ、ソーセージ。この構成はアメリカの朝食として、ぐぅの音もでないほど正統な布陣に見える(すくなくともバーモント州を含むニューイングランド地方では)。
パン(ビスケット)。
スクランブルエッグ。
ホームフライ。
ソーセージ。
ちなみにパンは塩味のビスケットで、ソーセージは小さいハンバーグのこと。マクドナルドの「ソーセージエッグマフィン」の「ソーセージ」と同じ概念だ。シャウエッセンとは別の食べ物。
他にも、チェダーハラペーニョパンケーキ。1595円/14.50ドル。
ビスケット&グレイビー。1540円/14ドル。
エッグベネディクト
1705円/15.50ドル。
店員さんが長州力だとして、「飛ぶぞ」など言ってきたのが、メープルシロップ風味のソーセージを含む、エッグベネディクト。さっきの自家製ビスケットに、トマト、ポーチドエッグ、ソーセージ、オランデーズソースがかかってる。
もはやハンバーガーな態度。
完璧な味がした。塩分、甘味、酸味、苦味、辛味、脂肪、旨味、ぜんぶあった。それぞれのパーツが風味を完全に分担していて、まるごと食べた時の完全無欠感が変態だなと感じた。東京都北区のソウルフード「からし焼き」に匹敵する美味しさだった。
日本のさんま
〽︎Hold On I’m Comin/Sam and Dave
入店した時、店内で「Hold On I’m Comin*」が流れてた。これ以上ないアメリカンな雰囲気なのに、まずは迂闊にも明石家さんまを思い出してしまった。文化って怖い。すぐにコーヒーの匂いが脳味噌をバーモント州に連れ戻してくれたけども。
*Hold On I’m Cominは、明石家さんまが司会を務めた番組「恋のから騒ぎ」のエンディング曲。
御ま品と書め
バトラーズパントリー/Butler’s Pantry
パントリーブレックファスト/Pantry Breakfast/1639円(14.90 USD)
チェダーハラペーニョパンケーキ/Cheddar Jalapeno Pancakes/1595円(14.50 USD)
ビスケット&グレイビー/Biscuits and Gravy/1540円(14 USD)
エッグベネディクト/Eggs Benedict/1705円(15.50 USD)
バトラーズパントリーのHP
バトラーズパントリーの住所:128 Main St A, Stowe, VT 05672
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