ユダヤ教徒向け中華料理店【コーシャ・ワック/The Kosher Wok】inアメリカ

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アメリカ・マサチューセッツ州のブルックラインにあるコーシャ中華料理店「コーシャ・ワック/The Kosher Wok」を紹介する。ユダヤ教徒とコーシャについても紹介。お店では、アメリカンチャイニーズの定番料理「レモンチキン」など食べる。

ユダヤ教徒とコーシャについて

「ユダヤ教徒向け中華料理店」を端的に説明すると「コーシャの中華料理店」となる。でもこれでは説明になっていないので、「ユダヤ教徒」と「コーシャ」について簡単に説明したい。

ユダヤ教徒

ユダヤ教徒がモチーフのステッカー。@エルサレムの路上

ユダヤ教徒とは、ユダヤ教を信仰している人のこと。ユダヤ教徒は「ユダヤ人」とも呼ばれるが、ユダヤ人が全員ユダヤ教を信仰しているわけではない。英語ではどちらも「Jewish people」と呼ばれる。

「ユダヤ人とユダヤ教徒」の境界を日本語で例えると「芸能人と歌手」のような感じだ。歌手は芸能人だが、芸能人がみんな歌手というわけではない。このように、ユダヤ教徒はユダヤ人だが、ユダヤ人がみんなユダヤ教徒というわけではない。

親や家族がユダヤ教徒ならユダヤ人と言えるとされる。ユダヤ教徒じゃないユダヤ人も、ユダヤ教と無縁ではない。全ての歌手は芸能界と無縁ではない、のように。ユダヤ人の音楽として「ミズラヒ音楽」というのがあるのだが、ここでは脱線しない。

じゃあ脱線すると、ユダヤ人は世界に1500万人ほどいると言われており、約半数がアメリカ、約3割がイスラエルにいるとされる。日本でユダヤ人と言ってもピンとこないが、ユダヤ人の芸能人の名前を挙げだすと止まらない。

ユリ・ゲラー、ハリソン・フォード、ダニエル・ラドクリフ、ジャック・ブラック、アダム・サンドラー、セス・ローガン、ウッディ・アレン、スティーブン・スピルバーグ、スティーブ・ジョブス、マーク・ザッカーバーグ、ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン…。(これだけ名前を挙げれば一人くらいはピンとくるだろうか。芸能人じゃない人も紛れているがユリ・ゲラー以外はグーグルが自動で教えてきたので勘弁してほしい。ちなみにユリ・ゲラーはイスラエルのテルアビブ出身)。

ユダヤ人とされる人たちは日本人にとってもそんなに無縁じゃないということを言いたい。そしてこれだけの人たちがユダヤ教と無縁ではない(あるいはそれに則った)ライフスタイルで生きているというイメージを共有したい。

ユダヤ教徒の家族。@嘆きの壁/エルサレム

コーシャ/Kosher

コーシャ・マクドナルドの看板。@エルサレム/イスラエル

コーシャとは、ユダヤ教の食のルール「カシュルート」を守っていることを証明する言葉。「正しい」のような意味があると言われていて、コーシャ状態の食品や料理のことを「コーシャ・フード」と呼ぶ。

ユダヤ教徒はコーシャ・フードを食べる。イスラム教でいう「ハラールフード」みたいなことだ。コーシャには、「豚NG」とか「乳製品と肉の同時摂取NG」とか、ルールがたくさんある。

ちなみに食品をコーシャ認定するためには、ラビ(偉いユダヤ教徒の人)に認めてもらわないといけない。コーシャの飲食店には必ずコーシャ認定書がディスプレイされている。

コーシャ・ワックとは

コーシャ・ワックの外観。

「コーシャ・ワック/The Kosher Wok」は店名で、コーシャの中華料理店だ。「ワック/Wok」は英語で「中華鍋」を意味するので、ワックという名がつく飲食店は、ほぼほぼ中華料理店と言ってよい。

コーシャ・ワックはマサチューセッツ州の州都・ボストンの隣(というかほぼ中)のブルックラインという地域にあって、このあたりにはコーシャレストランがいくつかある。イスラエル料理店も近くにある。(牛角もあるw

中華料理と言ってもアメリカ人が食べる中華料理という感じなので、チャイニーズアメリカン(アメリカ料理)のお店とも言える。この感覚は、日本人が「餃子の王将」を海外料理とみなさない感覚に似ている。

つまりコーシャ・ワックとは、ユダヤ教徒のアメリカ人向けのアメリカ料理屋。と言ってもいいような気配を感じる。あくまでも中華料理店だけど。

コーシャ・ワックの看板。

コーシャ・ワックの雰囲気

お店の看板は青に白。この色の組み合わせはイスラエル料理店の典型的な配色なので、イスラエルを連想してしまった。偶然じゃない気がする。店内は中華料理店という雰囲気。店員さんは、私が見る限りは全員アジア人だった。

ホテルのロビーのような雰囲気。ユダヤ教徒のお客さんがいる。

私の席の隣にあった水槽。

私の席の様子。

コーシャ・ワックのメニュー

1/7。

2/7。

3/7。

4/7。

5/7。

6/7。

7/7。

メニューのカバーには「ラビのアーロン・ハマオウニ氏監修」の文字。

アメリカの中華料理屋はやたらと品数が多い印象だけど、コーシャ・ワックはそうでもなかった。厳選されている印象(とはいえ少なくもない)。他の中華料理店では当たり前の中国語の記載も無い。読むとパラレルワールドに連れていかれる。

お手紙みたいな揚げ春巻き(エッグロール)が届いた。3.35ドル/368円。

定番のスイート&サワーソース。

エッグロールの中身は塩味のキャベツ炒め。とても美味しい。

レモンチキン

15.95ドル/1754円。米は別途で1.50ドル/165円。

チャイニーズアメリカンの定番「レモンチキン」を注文した。レモンチキンは、一口サイズのチキンの天ぷらをレモン風味の甘いソースにまぶしたような料理。でもコーシャ・ワックのレモンチキンは一味違った。というか、レモンチキンではない。 

チキンカツにレモンが添えられている。レモンのソースは別途。そして茶碗に米。これはもうチキンカツ定食と呼べる(日本人なら)。イスラエル人が見たら「シュニッツェル」と認識しそうな状態だ。シュニッツェルにレモンは当然の組み合わせだし。

ここだけ見たらもう完全にシュニッツェル。

ちなみにこれはイスラエルのシュニッツェル。@モーセ

シュニッツェルはオーストリア発祥の肉料理でドイツの国民食として知られているが、実はイスラエルでも国民食並みにポピュラーだ。イスラエルでシュニッツェルは日本でいうチキンカツを意味する、と言ってよい。

コーシャ・ワックのレモンチキンはイスラエルのシュニッツェルに寄せている気がする。もしそうでなかったとしても、間違いなく寄ってはいる。コーシャ・ワックの真骨頂を見た気がした。

レモンソースは、日本のパインアメを溶かしたような味。

フォーチュンクッキー

フォーチュンクッキー。無料。

フォーチュンクッキーといえばこの形。

食後には、アメリカの中華料理店に無くてはならない「フォーチュンクッキー」が出てきた。フォーチュンクッキーはクッキーよりはクラッカーのような食べ物で、中に名言が書かれた紙が入っている。割って名言を読むのが目的…みたいな代物だ。

If you have no critics you’ll likely have no success.

…と書かれていた(!)「批判されなければ成功も無いだろう」という意味。なんとこれは、かの有名なユダヤ教の格言…ではなく、アフリカ系アメリカ人のマルコムXの名言だ。「ディスられるのは成功の証」みたいな意味とも解釈されたりする。

ピンときそうで刺さりはしない。というかそれ以前に気になることが多々ある。この、なんというか、食後に心地よくモヤっとする感じ。。コーシャ・ワックは真っ当にアメリカンチャイニーズではあった。

トイレの張り紙が良かった。

御ま品と書め

コーシャ・ワック/The Kosher Wok
揚げ春巻き/Egg Roll/368円(3.35 USD)
レモンチキン/Lemon Chicken/1754円(15.95 USD)
米/Rice/165円(1.50 USD)

コーシャ・ワックのHP

コーシャ・ワックの住所:423 Harvard St, Brookline, MA 02446, United States

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