世界ごはんたべ記#5 アメリカの大衆食堂「サウスストリート・ダイナー」

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「世界ごはんたべ記」のせつめい

「世界ごはんたべ記」は、ライターのがぅちゃんによる外食の記録です。どんなお店で何を食べたか、どんなことを思ったか……などなど、じゆうに書いています。

海外ぐらしが長いので、異国のお店はひんぱんに登場します。とはいえ「世界」と名乗っている手前、母国のお店も発表していかねばなぁと思っています(……か?)。



前回の記事「#4 アメリカのハンバーガー屋/バーガーキング」はこちら。「世界ごはんたべ記」の記事一覧はこちら

「ダイナー」は、とくべつ

「ダイナー/Diner」を「大衆食堂」と呼ぶにあたって、けっこう迷った。「タピオカ屋」を「ジュース屋」と言ってのけてしまうような感じで申し訳ない気がして。それはそれで間違ってないけど、なんかちょっと、おしい。

アメリカのタピオカ。

ダイナーとは、(北)アメリカ特有の飲食店のスタイル。こじんまりしていて…アメリカ料理を提供していて…長いカウンター席があって…そのほかに座席もあって…24時間営業していたら、それはもう99.9パーセント「ダイナー」と呼べるだろう。

「サウスストリート・ダイナー」の内装。

ダイナーのはじまりは、アメリカ最小の州「ロードアイランド州」といわれている。1872年に、馬が引くワゴンで食べ物を提供したのが起源らしい。その後、電車などの車体を活用した店舗が増えたので、いまでも食堂車のような雰囲気がある。

ダイナーは「労働者の軽食を提供するブース」というコンセプトが根底にある空間だから、コーヒーはマストという考え方が、今もあるらしい。たしかに、どこのダイナーでも「隙あらば!」という態度で客にコーヒーを注ぎつづけてくれる。

アメリカのデニーズのコーヒーも、そのスピリットをほぼほぼ継承してる。

ダイナーの大きな特徴は、24時間営業なところ。すべての店がそうではないが、今でもそうなってるところは多い。都会では「クラブ帰りのめし屋」みたいな意味合いもあって、もしかしたらダイナーは、アメリカの「深夜食堂」かもしれない。

ドラマ「深夜食堂」の 動画。

関連記事:アメリカの田舎のダイナーで定番メニュー6品たべる@ヒルズボロダイナー/NH州

ボストンの「サウスストリート・ダイナー」

ダイナーは「地域のヤンキー」みたいな感じで、「おまえんとこのダイナーだれや?」みたいな見つけ方ができる。ハーバード大学があるマサチューセッツ州の州都・ボストンの”アタマ”が「サウスストリート・ダイナー」。全米でも札付きだ。

サウスストリート・ダイナー。ほぼ二頭身の看板が、いかにもダイナー。

お店の顔には「サウスストリート・ダイナー/24時間営業」とかかれてる。

サウスストリート・ダイナーは、かつてエッチだったエリア「レザー・ディストリクト」のサウス通りにある。ここは昔、陰間(かげま)たちで賑わっていたらしい。だが今は治安もよく、安全・健全・合法な、ゲイたちにも人気のエリアだ。

サウス通り/South Street。

ゲイレザーショップ「マーキス」は有名。

そんなレザーディストリクトで、1947年にダイナーとして産声をあげたのが、サウスストリート・ダイナー。でも当時は「ブルー・ダイナー」という名前だった。火事になったり経営者が変わったりしたものの、「ダイナー」としてまだ君臨してる。

仮に「サウスストリート・ダイナー」の名前を知らなくても、場所を言えば「あ〜! あすこのダイナー!」となる。日本で例えるなら、「大阪の通天閣にィ〜、おじさんの顔があってェ〜、串カツでェ〜…ってそれ、だるま」みたいな。

「串カツだるま」も、顔がでかい。Image via youtube

ごめんやしておくれやして

とは言ってないが、入店時はお昼どきで人が並んでた。とにかく腹がへってたから、日当たりが良すぎて嫌厭されてたテラス席でディールした。容赦無いボストン晴れが、おれさまの日本産おでこを1億4960万km先の宇宙からまっすぐ焦がしにきてた。

テラス席に、おれさまご案内で〜す。

あまりの直射日光でおれさまの眼球の明暗調節はエラーが生じてて、テーブルがやけに黒光りして見えた。まぶたを細めると、ふきんの乾いた跡だけ妙にあきらかに視認できて、車のフロントガラスを内側から見てる気分になった。

ふきんで拭いて、乾いた跡。

「ダイナーはもともと車体を使った空間だし、車内と錯覚してもおかしくないな。あ、でもここはテラス席。外で食ったらダイナーの醍醐味がないなー」と気づいたと同時に、温度という次元にようやく脳も気づいた。ひとことでいうと、寒かった。

おどろくほど真っ青なコップが届いた。

水、ドキドキする蒼さでした。深海とかから来たのかな。「うわ、赤のプラスチックのコカコーラグラスじゃない」と感動した。テラス席の横の手すりにからまってるネオンもよく見たら青で、「元・ブルーだけに。うししw」と、もろもろ我に帰った。

「サウスストリート・ダイナー/24時間営業」とかかれてる。

青のネオン(と、ネオンをパクられないようにしてるワイヤー)。

ブルーな気分もふっとぶ昼の定番カクテル「ミモザ」も届いた。

ロブスター・ベネディクト

ここ最近わけあって、ロブスター入りエッグベネディクトが気になってた。つぎ見かけたら絶対いったるねん、と意気込んでた。見かけた→いった。!。エッグベネディクト自体は、アメリカのダイナーには絶対あると言ってよいほどの、王道メニュー。

「ロブスター・ベネディクト/Lobster Benedict」。

つけあわせの「ホームフライ/Home Fries」も王道。

ふつうの「エッグ・ベネディクト」はこんな感じ。ハムがはいってた。

にしても朝からロブスターて、、すんごいな。でもまて。ここボストンはニューイングランド地方。海の幸はローカルフードで、ロブスターは代表格。つまり地域最恐のコンビに、単身でなぐりこみをかけたかたちとなる。

まがまがしい、苺。みたいになってたロブスター。山の幸か。

まずはハサミのように分断してやった。

まさか斬られる側になるとは…な、ロブスターのハサミ。

どっちも強かったけど、エッグベネディクトとロブスターらに、シナジーは感じなかった。毎度おなじみの強豪・エッグベネディクトに、ロブスターが大胆に混入!という感じ。どの道みな美味しかったし、今日のところはかんにんにんしたった。

ハラペーニョ・ポッパーズ

「ハラペーニョ・ポッパーズ/Jalapeno Poppers」は、アメリカではそこそこの定番スナック。チーズや肉をつつんだ唐辛子に、パン粉をつけてあげる♡ 南部発祥で、メキシコの影響を受けた(いわゆる)テクスメクスに分類されている揚げ物。

ハラペーニョ・ポッパーズ。(かってに)略してJP。サワークリーム付き。

斬られたロブスターらに、JPらをお供えした。

ロブスターにJPを添えたら、すでにバグってたおれさまの眼球に海の幸補正がかかって、JPがカキフライに見えてきた。なんてこったのOMG!おそるおそる衣を割ってみると……なんと! 衣の中からボワッと! 山の幸・ハラペーニョが登場した。

そら、あたり前田のクラッカァ!…ゆうて、パッカーン割れた。

本当はハラペーニョ・ポッパーズを斬りたかったのに、ハラペーニョを守る鎧-ころも-だけが先行して砕けた。塩釜焼きの塩かッ! こっちはハラペーニョ・ポッパーズもろとも斬りたい。衣の中から海の幸が……って、違うんですよッ!!

インチキおじさん、出てこいやァ!!

出演-おしながき-

サウスストリート・ダイナー/South Street Diner
水/Water/0 USD
ミモザ/Mimosa/6 USD
ロブスター・ベネディクト/Lobster Benedict/17.95 USD
エッグ・ベネディクト/Ham Benedict/12.95 USD
ハラペーニョ・ポッパーズ/Jalapeno Poppers/8.95 USD

スペシャルサンクス:上山勝也/末成映薫/ヘビーE/まるお/さくらももこ/前田製菓/友近/ゆりやんレトリィバァ/高田延彦

サウスストリート・ダイナーの位置。

次の記事「#6 アメリカの朝食専門店/卵と俺」

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がぅちゃん
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