無名店の食レポ#11 イスラエルのサビーフチェルニホフスキー

無名なのは貴様だ。というのをまずは差し置き、日本で無名の飲食店についてレポートする。知られざる名店です(か?)

前回のお店→【#10 アメリカのバンシー】

サビーフチェルニホフスキーとは

サビーフチェルニホフスキーの雰囲気。

「サビーフチェルニホフスキー/Sabich Tshernechovski」は、サビーフの専門店。イスラエルの東京「テルアビブ」で最も有名なサビーフ屋として知られている(実際に別格に美味しい)。「京都で最も美味しいラーメン屋」みたいな響きか。

サビーフとは、ピタパンのサンドイッチのこと。ナス、ゆで卵、ジャガイモが含まれるのが一般的。「ファラフェルサンド」「ケバブサンド」と並ぶ、イスラエルの三大ソウルフード兼ストリートフードの一つ。と言ってよい。

イスラエル国営のエルアル航空の機内食の、サビーフ。

サビーフチェルニホフスキーの雰囲気

屋台の様子。

サビーフチェルニホフスキーはストリートフードであるサビーフの専門店なので、雰囲気が屋台。私が訪れた時は、本当にサビーフしかなかった。私のようにバカまじめにサビーフだけを求め、わざわざ客がやってくる。ショーケースには、サビーフを構成するためだけの具材がスタンバイしてる。

サビーフを構成する具材。

無料のピクルス類。イスラエルの屋台のデフォルト装備。

キャベツやニンジンのピクルス。

ハラペーニョのピクルス。

あのピクルス。

横にはホットソースの、アンバ。

サビーフチェルニホフスキーのメニュー

だからサビーフチェルニホフスキーはサビーフ専門店なので、サビーフしかないって。と思いきや、ホームページを見たらクスクス(中東・北アフリカの粒々のパスタ)とかも売っていた(外見だけではもう違いがわからない5種類のサビーフの写真が並んでいて参った)。

店頭では、英語とヘブライ語でなにやら言ってた。

サビーフ

960円/32シェケル。

ずっしり重い。オニギリ3.5個分くらいか。キャベツ、レタス(恐らく)、キュウリ、トマト、ハラペーニョ、タマネギ、ネギ、イタリアンパセリを含む野菜群に、メインのナスとゆで卵が含まれ、ソースのタヒーニとアンバがかかっている。

タヒーニはゴマのソースで、アンバはガラムマサラ風味な酸っぱいマンゴーのホットソース。この2つのソースがかかって、サビーフは完結する。ラーメンにチャーシューと煮卵がのってる、みたいなことだ。

綺麗。

具の構成は普通すぎるほど普通なのに、異様に美味しい。たぶん調合にセンスがあるのだと思う。そこそこモイストな具材たちを、最後までピタパンが崩壊せずに包んでたのも凄い。安物のピタパンでマネをすると、崩壊せずして食べられないのに。

vs フムス&ファラフェル

左:フムス。右:ファラフェル。

イスラエル料理というと「フムス」とか「ファラフェル」が注目されがちだが、じつはサビーフのほうがよっぽどイスラエル料理だと思う。なぜなら、まずまずもってフムスとファラフェルはイスラエル発祥の料理ではないから。

サビーフもイスラエル発祥ではないけれどw、イスラエルでしか発展し得なかった料理ではあると思う。イラクからイスラエルに移民したユダヤ人が広めたと言われていて、必然的にコーシャ料理だから、イスラエルじゃないと広まらなかっただろうし。

ちなみにサビーフは、日本のイスラエル料理屋でも食べられる。フムスやファラフェルの影に隠れているけれど、なにげにメニューには健在している。

御ま品と書め

サビーフチェルニホフスキー/Sabich Tshernechovski
サビーフ/Sabich/960円(32 NIS)

サビーフチェルニホフスキーのHP

サビーフチェルニホフスキーの住所:Tchernikhovski St 2, Tel Aviv-Yafo, Israel

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