9/25〜10/1の日記:オルゴール、ドルマ、手裏剣、パイナップル、おじさん、クラブヨシダ、伏見稲荷大社

9/25、日曜日、オルゴール

京都で有名な嵐山に行った。観光客が多くて京都みたい。たまたま通った道にあった「京都オルゴール堂 嵐山店」に入店したら、非日常を味わえた。京都じゃないみたい。

館内は、民家サイズで木の匂いがする洋館といった感じ。テーブルが5台以上あり、それぞれのテーブルに、手のひらサイズのオルゴールたちが展示されている。テーブルによって、オルゴールの種類が違う。天使の形のオルゴール、天使を閉じ込めたオルゴール、金閣寺(たぶん)を閉じ込めたオルゴール。多様なオルゴールたちがメロディーを奏でちらしている。アニメ映画「イノセンス」の主人公の家みたいだった。

9/26、月曜日、ドルマ

「ドルマ/dolma」の写真。(Photo by Noumenon

中東料理のお店についての食レポを読んでいたら、「ドルマ/dolma」という料理が登場した。ブドウの葉で具を包んで作る料理だ。見た目は草の春巻き。ドルマは、キャベツでも具を包むことがあるらしい。ロールキャベツかっ。だとしたら、京都の給食にもドルマはあった。

9/27、火曜日、手裏剣

家の近くに大きい和風の家がある。多分お寺の事務所とかだと思う。その建物の真ん前の電信柱が支えている大量の電線を束ねている部品が、手裏剣に見えた。なんていうんだろう、あれ。ちなみに手裏剣は英語で「投げる星/throwing stars」というらしい。流れ星の見方が変わった。

9/28、水曜日、パイナップル

パイナップルのピクルス。(イスラエルの食べ放題の店で食べた。)

アメリカで話題のイスラエル料理店についての食レポを読んでいたら、おもしろい一文があった。

「セロリとパイナップルのピクルスについては、ん? となった」みたいなことが書かれていた。私は思った。「ん?」の矛先がわからん、と。「ん?」は、セロリとパイナップルを混ぜていたことに対してなのか、パイナップルそのものに対してなのか、セロリに対してなのか、はたまたピクルスに対してなのか。たてつづけに私は思った。この文は「セロリとパイナップルのピクルスは、この料理のつけあわせとしては最高ではない。あと、セロリとパイナップルを混ぜないでほしい…って言わなくても察してよね」を意味している、と。

なんであれ、筆者はパイナップルのピクルスが存在する世界の住人らしかった。京都人じゃなさそう。そもそもパイナップルのピクルスが気になった私は、レシピをググった。意外とたくさん出てきた。そして思い出した。私も昔それを食べたことを。(となってくると、やはりあれはセロリ無しでいい。)

9/29、木曜日、おじさん

アメリカのニュースの中継に登場した、赤いおじさん。トロピカルな背景に、赤いシャツ。おだやかに見えて、ハリケーンの専門家。どうやら世界観がある。(コントに見えてしまい、友近のズーム会議を思い出した。)

中継は、「フロリダでハリケーンが猛威を振るっていて、深刻な被害が…」という文脈で展開していた。赤いおじさんは、おだやかなフロリダ風の世界から、緊張感のある青いスタジオに対応していく。(煽っているのかと思った。)

気になってしまい、「赤い州・青い州」とか「フロリダ州知事」とか、余計なことをググってしまった。赤いおじさんめ。ちなみに「イアン」という名前らしい(ハリケーンが)。

9/30、金曜日、クラブヨシダ

「京大吉田寮(きょうだいよしだりょう)」という場所がある。京都大学の寮なのだが、京都大学の学生じゃなくても入居できるらしい(家賃は月2500円だそう)。そんな京大吉田寮で、クラブイベントクラブヨシダ」が開催されていた。

会場は、実験的な音とシーシャの匂いが充満しており、ボヘミアンな雰囲気。この感じ、イスラエルのテルアビブの団地のラジオ局のピザ屋を思い出した。急にピザが食べたくなった。ピザがあれば、京大吉田寮に長居したかもしれない。家に帰ってカップラーメンを食べた。

10/1、土曜日、伏見稲荷大社

「アジアで最もインスタ映えする神社」と私が吹聴している、京都の「伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)」に行った。キツネが有名な神社だ。

キツネの主人公「フォックス・マクラウド」が戦闘機に乗って戦うTVゲーム「スターフォックス」の元ネタが、伏見稲荷大社らしい。よし、元ネタのキツネを見つけてやれ! と息巻いたが、探すまでもなく、伏見稲荷大社はキツネ(の像)だらけだった。生きてるネコもいた。いい神社である。

伏見稲荷大社の見どころであるインスタ映えする無数の赤い門(千本鳥居)の奥に、さらに無数の赤い門が続いており、まんまと見惚れて進んでしまった。赤い門から出られない(スターフォックスの作中のリングをくぐる表現は、赤い門をくぐる体験にインスパイアされて誕生したらしい)。でもフォックスと違ってこっちは人間だし徒歩だし疲れる。

足は痛むが楽しい。でも気づくと山の中にいた。虫の声しか聞こえない。HPの関係でそろそろ帰りたかった私は、無人の売店にたどりついた。真っ暗のガラスを眺めてみる。張り紙に「頂上まで40分」と書かれていた。行儀よく黙読し、伏見稲荷大社の広さに畏れを抱き、下山を決心した。

下山途中、キツネの像やら小さな鳥居やらが設置された祭壇が集合するサイバーパンクなエリアを通過し、異世界感を味わった。ストレンジャーシングスくらい面白かった。夜の伏見稲荷大社、また行きたい。

10/2〜10/8の日記