イスラエルのテルアビブに住んでいます、がぅちゃんです。
テルアビブの有名な広場「ディゼンゴフ広場/Dizengoff Square」。世界遺産の建築群「White City」に囲まれている。
2019年7月3日、テルアビブの隣町「ペタク・チクヴァ/Petah Tikvah」に、アメリカのトランプ大統領を称える「トランプ広場/Trump Square」が爆誕して話題となりました。実際に行ってきたので、詳しく紹介します。
ペタク・チクヴァとはどんな町か
ペタク・チクヴァ?なんじゃそら? という感じだと思います。日本人にとっては全く無名の土地だと思いますし、イスラエルでも、そんなに目立つ場所ではありません。
テルアビブからペタク・チクヴァへ向かう道中の景色
ペタク・チクヴァはイスラエルに6つある地区のうち、中央地区に位置します(地区=県のような感じ)。人口は約25万人(テルアビブレインボープライドの参加人数と同じ)で、国内第6位の規模です。テルアビブの中心地から約20kmほどの距離で、車で40分ほどで行けます。テルアビブ地区と西側が隣接しています。
ペタク・チクヴァの地図
表記がややこしく、英語で「Petah Tikvah」「Petah Tiqwa」、日本語だと「ペタフ・ティクヴァ」「ペタク・チクヴァ」「ペタ・ティクバ」など、もうこんがらがってしまうので、この記事では「ペタク・チクヴァ」で統一します。英語っぽく発音するなら、「ペタ、ティークヴァ」です。
どうしてトランプ広場ができたのか
アメリカ大使館のエルサレム移転よろしく、イスラエルはアメリカの同盟国であるということを強くアピールしています。 ちなみに、現首相のベンジャミン・ネタニヤフは、アメリカ・ボストンのマサチューセッツ工科大学(MIT)を卒業した後、ボストンで働いた過去があります。なので英語はとても上手。
トランプ・ハイツについて英語で話すベンジャミン・ネタニヤフ
2019年6月には、イスラエルの北にある「ゴラン高原/Golan Heights」を「トランプ高原/Trump Heights」と命名したばかりで、国際的にはそちらの方が注目されていました。英語をそのまま読むと「トランプ・ハイツ」。なんだか日本のアパートみたいな名前ですね。
とにかくこうして地名にトランプ大統領の名前をつけることによって、アメリカとイスラエルの友好関係を、文字通り形にするということをやっています。トランプ広場もその一つと考えられます。
アメリカの独立記念日に合わせた開会式
トランプ広場は、ペタク・チクヴァの中心部にある「City Square Mall」というショッピングモールの前にあります。 2019年の7月3日に、市長の「Rami Greenberg」ら同席のもと、開会式が行われました。ベンジャミン・ネタニヤフは参加しませんでしたが、市長に賛成の意を表明する手紙を送ったとされています。
トランプ広場の地図。7/18日の段階では、まだグーグルに認識されていない。
ちなみに7月4日のアメリカは「独立記念日/Independence Day/Fourth of July」。アメリカで最も重要な祝日の一つです。アメリカにとって大事なこの日にトランプ広場が存在するよう、タイミングを合わせた日程調整といえます。
座学はこのへんにして、実際にトランプ広場へ行ってみましょう。
ペタク・チクヴァのトランプ広場
周りの様子
この通りの奥にトランプ広場があります。遠くてまだよく見えません。
通りには生活感が溢れています。(閉店していますが)
お店のシャッターの落書きがイスラエルっぽいです。
六芒星は「ダビデの星」と呼ばれ、イスラエル国旗のデザインにも採用されている。
トランプ広場に到着
これが噂のトランプ広場。ではじっくり見ていきましょう。
まずは看板を読んでみる
「ドナルドトランプ広場」と、英語とヘブライ語で書かれています。
「第45代アメリカ合衆国大統領でエルサレムをイスラエルの首都として認めた最初の人物」と書かれています。
英語の文字の上には、バーン!とアメリカの国旗。
そしてヘブライ語の上にはイスラエルの国旗。
真ん中にはペタク・チクヴァのエンブレム。
やっつけ仕事感が無くもないような気がしますが、立派に設置されています。
このレイアウトを日本の美大の入試でやると、たぶん落ちる。
広場というか噴水?
銀色の装置から滝のように水が降っています。なんだこれ。
イスラエルとアメリカの国旗がはめ込まれた部分から、水が流れています。
別の部分からも水がジャバジャバ。
じゃばーっ
噴水でもない?
水をさすように視界に入ってきた標識。もしやここはロータリーでは?
ここにいていいのだろうか。
サンダルで突っ立っていると不安になりました。
トランプ広場から眺めてみる
えんえんと続く、道。
周りには住宅があります。
今日はこの道からやってきました。さて、帰りましょうか。
トランプ広場に来てわかったこと
もうおわかりの方もいるかもしれませんが、トランプ広場は、もともとあったロータリーに看板を立てただけの場所。一から作られた施設ではありません。
そしてそもそも広場ではなく、ここはロータリーです。噴水付きの、ロータリー。くつろぐ場所ではないので、ご飯を食べたりおしゃべりしたり、のんびりすることはできません。
トランプ広場を走る車。
トランプ広場でウロウロしていたら車にひかれます。もし万が一訪れる際は、くれぐれも気をつけてください。