アメリカ★ゲイキャンプ体験記#4 スモーク’nチル

「アメリカ★ゲイキャンプ体験記」のあらまし

アメリカ・ニューハンプシャー州のゲイキャンプ場で二泊三日してきました、ライターのがぅちゃんです。「アメリカ★ゲイキャンプ体験記」は、ゲイキャンプでの体験を時系列で記録した日記です。



・前回の記事「#3 ヒルズボロの悲劇」はこちら
・アメリカ★ゲイキャンプ体験記の記事一覧はこちら
・アメリカ★ゲイキャンプ体験記シーズン2の記事一覧はこちら

前回のあらまし

DAY2-1. 朝の洗礼
DAY2-2. ブランチを探す
DAY2-3. 地元の村を探検
DAY2-4. 午後のゲイキャンプ場

DAY2-5. 鼻がもげそう

「夜になると火を探す」という体質に(ゲイキャンプ二日目にして)なっていた自分に驚く。夜の山は暗くて寒い。ふつうでさえ寒いのに、 この日はいつもより寒かった(と常連たちは言っていた)。だからできるだけ大きな火を探した。

大量のホタル。(のように見えたエフェクトライト)

夜のゲイキャンプ場は(というか一日中)、ずっと煙の匂いがしてた。ジブリ映画「もののけ姫」で主人公のサンが自分たちに向かって煙をたく敵に対し「鼻がもげそう」と言ったシーンを思い出した。 

個人レベルのキャンプファイヤー。

鼻がもげても寒さを除去したいので、「1日目のムービーナイトの会場(詳細:DAY1-4. アメリカ映画を見る)で大きいキャンプファイヤーやってる」と聞きつけた我々は、さらなる火を求めてそこへ向かった。 

大きなキャンプファイヤー。各々でチルしてる。

現地ではちょっとしたパーティーが行われていたらしい。我々が来た時にはもう誰も踊っていないダンスフロアで、音楽とエフェクトライトだけがやかましく稼働していた。どうやら、このゲイキャンプ場の主「ジョー」の誕生日だったらしい。

もう誰もいなくなっていた、近所のパーティ会場。

パーティ会場の壁。

「ジョー」には一度も会ったことがないので、 我々(私と彼氏)の中では伝説の人となっていた。ハッピーバースデーケーキを観察してみると、少しだけ食われている。ジョーがここに来たのだろうか。

「誕生日おめ……」ジョーへ。

キャンプファイヤーの火が小さくなるにつれ、ぼちぼち人も減っていく。最後の最後まで残っている人達は、地元の常連? らしかった。いまここが世界のすべて-居場所-。甘酸っぱい刹那的な様子に見えた。地元で過ごした高校時代を思い出した。

当時、人型の像を見つけては自撮りするなどの行為を繰り返していた。

我々は明日、大都会マサチューセッツへ帰る必要があるので、キャンプファイヤーをファイヤーとして思い出せる今のうちに、あたたかくも臭い暖炉を後にした。幸か不幸か鼻はまだくっついていて、テントで鼻呼吸していたら心地よく気を失った。

DAY3-1. 朝の公衆便所で

朝の公衆便所。

このゲイキャンプ場には、大きな共同シャワー場/トイレがひとつある。夜9時〜朝9時以外は空いている。でも小便は木にかけることが推奨される。ふざけているわけではなく、水の節約に一役買っているらしい。 

一般的なアメリカの公衆便所。

シャワー。お湯もでる。

「おしっこか? 木を探せ」と書かれている。ちゃんと韻をふんでいる。

このトイレはなかなか面白い仕組みになっていて、 個室の内側に黒板が設置されている。備え付けのチョークを使って、黒板にアートを残せるのだ。 「公衆便所の落書き」 を健全に機能させることを実現した、都市設計の鏡のようなシステム。 

残されていたアート。球体のモチーフの空間を線だけで表現している。

チョークは葉巻くらいの太さだった。

ジョーの公衆便所の黒板に何を描く/書くかは、個人の自由。 どこどこのテントで友達と待ち合わせしたり、欲しいものの報告にも使える。安全・健全・清潔だ。アメリカらしからぬ、日本なみに清潔な公衆便所だった。

DAY3-2. お腹がへって帰る

骨抜きに……というか骨だけにされたテント。

ゲイキャンプ場でまちがいなく最小だった我々のテントを速攻で片付け、ジョー(=Joe’s Hideaway)を去った。今後のどうキャンプをアップデートするかということが大いに学べた第1回だった。友達もできた。規律があるオトナの遊び場だった。

よくよく考えれば、ほんとうに贅沢なパーティだった。だって山、貸し切り。

ジョーを去った後は、昨日も行ったダイナー「ヒルズボロ・ダイナー」に向かった。というか正直なところ、ヒルズボロ・ダイナーが美味しすぎたので、さっさとまた行きたい気持ちが強かった。

ヒルズボロ・ダイナーの朝食プレート。

ヒルズボロダイナーの詳細はこちら

DAY3-4. 壁をかんじる

帰りの道中、地元の農家が作った蜂蜜やメープルシロップを購入したり、地域の見所となっている第14代大統領「フランクリン・ピアース」の生家を見たりした。その後、無事に帰宅。夜ねるとき、「壁がある」「布団がある」ということに感動した。

蜂蜜やメープルシロップの売店。背後の畑から直送のトウモロコシも売られている。

トウモロコシ。

蜂蜜&メープルシロップの棚。手書きで値段が書かれている。

どうやら「ボビー販売店」と呼んでよさそうな感じだ。

現金を置いて去るスタイル。

フランクリン・ピアースの生家。

そして寝室へ。

アメリカ★ゲイキャンプ体験記#4のまとめ

DAY2-5. 鼻がもげそう
DAY3-1. 朝の公衆便所で
DAY3-2. お腹がへって帰る
DAY3-3. 壁をかんじる

次の記事「#SP おとなの写真館」