Tinaや420が売っているテルアビブのゲイバー「DTM」に行ってみた

イスラエルのテルアビブに住んでいます、がぅちゃんです。

夜遊びに疲れたかのような雰囲気を出すユダヤ教徒の青年。テルアビブのフロレンティンの路上にて。

最初に断っておきますが、これはテルアビブのゲイバー紹介の記事です。私が飲んだのは水だけです。売ってるから行ったのではなく、行ったら売ってたという感じです。わかる人にはわかるかもですが、「はいなるほどね〜」と、期待しないで読んで下さい。いちおう、未成年向きの内容ではないです。

余談:テルアビブはゲイフレンドリーな都市

実はテルアビブは世界的にゲイフレンドリーな都市と言われています。毎年6月には「テルアビブレインボープライド/Tel Aviv Rainbow Pride」というLGBTの権利向上イベントが開催され、国内外から約25万人の参加者が集まります。レインボープライド自体はテルアビブ以外の世界各地でも毎年行われますが、テルアビブのものは中東・北アフリカ・アジアでは最大で、世界的にも注目されています。

テルアビブの海岸通を埋め尽くすテルアビブレインボープライド参加者。

参加者の中には少女の姿も。

そんなテルアビブは人口たった40万ほどの小さな町ですが、ゲイバーは複数あります。へトロセクシュアル(※1)の男女が楽しめるバーから、ゲイ男性オンリーのハッテン場まで様々。ポップな場所からアングラな場所まで色々あるのです。アングラなテルアビブのゲイライフについてはこちらの記事で詳しく書いていますので、興味のある方はどうぞ。

【※1】男性が好きな女性、女性が好きな男性、etc。要するに、ゲイやレズビアンといった性的マイノリティではない人。

2019年にオープンしたゲイバー「DTM」

そんなテルアビブの南の方にある「フロレンティン/Florentin」というエリアに、今回紹介するゲイバー「DTM」はあります。フロレンティンはボヘミアンでヒップスタな雰囲気で、イスラエルのミューラルアートのホットスポットとも言われています。

いかにもフロレンティンな雰囲気のバー。

ユダヤ教徒が祈るためのシナゴーグにもミューラルアートがびっしり。

「DTM」はゲイ男性メインのゲイバーで、ゲイバーの王道を行くようなゲイバーです。店内でハッテンはできないタイプです(おそらく)。ところで「DTM」は「Don’t Tell Mom(お母さんに言うな)」の略。「おかあさんといっしょ」の真逆を行く、覚えやすくていい名前だなと思いました。

それでは行ってみましょう。(言うなよ)

怪しい路地を行く

フロレンティン はどこもこんな感じなのですが、この奥にDTMがあります。

この奥。

こちらがDTMです。突発的な訪問だったため、営業時間前に着いてしまいました。(というか道に迷ってグーグルマップを見ていたら偶然見つけた)

店が開くまで、壁のかわいいアートを眺めて待つこと数十分…

入り口にスタンションポールが設置され、ついにオープン。「ウチは混みまっせ」という、無言の圧力のようなものを感じます。

DTMに入店

店の中心部にバーがあり、それを囲むような座席配置。バーテンダーがいたりいなかったり。

壁にはびっしりミューラルアート。地域性を表現していて素敵です。壁沿いに椅子が並べられており、店内を見回しやすいです。狩場として満点の空間ではないでしょうか。

立って店内を見回すと、2階にも何か立っています。気になったので上ってみることに。

DTMの2階へ

このように通路があり、ここでも飲めます。

奥には絵画があり、スポットライトで目立つ状態になっています。ぶらさがっているといった表現が正しいのかもしれませんが、席を立っても立たなくてもバッチリ見えます。

キンキンなダークルーム

二階にはトイレもあるのですが、その向かいに、黒いカーテンで仕切られた空間がありました。

ダークルーム(※2)にしては明るいし、喫煙室でしょうか? とにかくエアコンが効いていて、キンキンに冷えていました。

【※2】ダークルームはイチャイチャできる部屋。ヨーロッパのゲイバーにはよくある。

ちなみに、二階から一階を見下ろすとこんな感じです。右側はお店のエントランス。バーエリアでは、グリーンのまな板で、店員さんが一生懸命レモンを切っているのが見えます。

ドリンクを飲む

バーテンダーの姿を確認できたので、何か頼んでみることに。

渡されたメニューには、ワインやおすすめカクテルの名前が英語で記載されています。

「Tina」やら「420」やら、おっかない名前のカクテル。どれも45シェケル/1,350円均一。(やや高めですが、テルアビブのカクテルとしては平均的な値段)

ちなみにおっかないカクテルはこれらのシロップを合成して作られるようです。

「420」と書かれたシロップ。「リモン」とも書かれています。

「今日はおっかないのはやめて」と肝臓が言ってきたので、私はこれにしました。一本11シェケル/330円と市場価格の倍はする上物で、キンキンで最高だったので2本もキメてしまいました。

つめた〜い、水。

お母さんに言ってOK

フロレンティンのゲイバー「DTM:Don’t Tell Mom」ですが、開店直後ということもあり(?)、とても健全でした。店員さんも英語で接客してくれてフレンドリーです。彼は毎朝ヤッファのビーチに行くのが日課だとか。

ヤッファのビーチで立ち漕ぎサーフィン(スタンドアップパドル・サーフィン)する人。

わかる人はわかっていたかもしれませんが、DTMで違法薬物は売っていません。なのでお母さんに言ってOKでしょう。お父さんに言ってもOKだと思います。

イスラエルでお酒は18歳から。しかし施設によっては提供を断られるケースもある。

さいごに:お母さんに言えない、DTMな話

余談ですが、イスラエルはマリファナ解禁に向かっているタイプの国と言えます。しかし一応、公共の場でのマリファナ使用は違法です(たしか2回目まで罰金)。

あと、マリファナ研究の父と呼ばれるラファエル・メコーラムはイスラエル人で、エルサレムのヘブライ大学の博士です。今もエルサレムに住んでいるそうです。

…とまあ、これ以上書くと情報がオーバードースして脳みそがバッドトリップしそうなので、このへんでおひらきとさせていただきます。(さいごの話はくれぐれもDTMでお願いしますよ)

テルアビブのゲイバー「DTM」の詳細

営業時間:22時〜4時、日曜休み
住所:Ha-Mekhuga St 10, Tel Aviv-Yafo

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