イスラエルのテルアビブに住んでいます、がぅちゃんです。
イスラエルといえば塩湖の「死海」が世界的に有名ですが、西には「地中海」、南には「紅海」と、他にも有名な海が複数あります。この記事では、イスラエルで最も有名な4つの海について説明しています。
※この記事のいちばん下に、記事内で登場する全スポットをまとめた地図があります。
イスラエルを代表する4つの海
4つの海の位置。
この記事で紹介するのは「地中海」「紅海」「ガリラヤ湖」「死海」の4つ。「湖あるやん」となるのですが、ガリラヤ湖は正真正銘「海」です(死海も本来は湖)。こういう細かいことについても説明していきます。
西の「地中海/Mediterranean Sea」
地中海@イスラエル・カイザリヤ国立公園。
イスラエルは中東地域の国ですが、地中海の東側に位置しています。 いわゆる地中海沿岸国(Mediterranean Countries)。国土は縦に細長いため、西側のすべてが地中海に面しています。
青枠内の白い部分がイスラエル(緑がパレスチナ)。Original Image by ComServant
イスラエルの海岸は約190kmにわたって延々と続いており、「イスラエル海岸平野/Israeli Coastal Plain」と呼ばれています。これはイスラエルを代表する地理的特徴の一つです。北と南を結ぶ国道をドライブすると、景色が美しくて良いです。
イスラエル海岸平野(沿いの道路の景色)。
イスラエルの西側には、どの都市にも整備されたビーチがあります。そういった場所では、ビーチに行くのは日常の一部。街なかでサーファーが歩いていたり、そこらへんのコンビニでビーチグッズが売られていたりします。
テルアビブのビーチ。
早朝の様子。
歩くサーファー@テルアビブ・ヤッファ。
関連記事:実は海の国なイスラエルの実態&ビーチリゾートまとめ(テルアビブ、死海etc)
地中海のリゾートタウン「テルアビブ」
(イスラエル国内の)地中海に面する都市の中で、テルアビブは特に有名です。国内最大の経済都市であり、「地中海リゾート」などと呼ばれます。欧米からの観光客も圧倒的に多いです。(実はユリゲラーの出身地でもある)
世界的に有名なイベント「テルアビブ・レインボープライド 」の開催地。
高級感が増す「ヘルツリーヤ」
テルアビブの北にある「ヘルツリーヤ/Herzliya」も有名です。国内でも生活水準が高い都市であり、各国の大使公邸も集結しています。上品なリゾートホテルがあり、「ほんとうのリゾート」として根強い人気がある印象。
ヘルツリーヤのビーチ。清潔感がある。
北部の「ハイファ 」と「アッコ」
イスラエル北部には「ハイファ/Haifa」と「アッコ/Akko」という町があります。 ハイファは国内で人口第三位の町で、バハイ・ガーデンが有名です。アッコは小規模な港町ですが、中東で最も有名なシーフードレストラン「ウリブリ」があります。
ハイファの世界遺産「バハイ・ガーデン」。
アッコの釣り人。
南の「紅海/Red Sea」
紅海の地図(青線がイスラエル)。Original Image
イスラエルの最南端で面しているのが紅海です。紅海から見た場合、北の部分で細長く伸びている「アカバ湾/Gulf of Aqaba」の先端に、イスラエルがあります。アカバ湾の両脇にはエジプトとヨルダンとサウジアラビアがあります。
アカバ湾の地図。
イスラエルから見た紅海。 (水は赤くない)
紅海のリゾートタウン「エイラート」
紅海に面する都市「エイラート/Eilat」は、イスラエルでは有名なビーチリゾートです。テルアビブ、エンボケック(後述)と併せて、イスラエルの3大ビーチリゾートといった様子。砂漠に挟まれたエイラートは年中暑く、冬でも約25度あります。
エイラートの街並み。アメリカのロサンゼルスに似てる(気がする)。
エイラートの海水浴場(兼カフェ)。
エイラートのダウンタウンは遊園地(のような広場)になっており、夜は縁日のように賑わいます。このほかに、「ドルフィンリーフ」という観光名所も有名。イルカと一緒に泳いだり、イルカを至近距離で観察したりできます。
遊園地エリアは「Spiral Park」と呼ばれている。
絶叫マシーン「カミカゼ」がある。
「ドルフィンリーフ/Dolphin Reef」は、国内では有名なスポット。
北の「ガリラヤ湖/Sea of Galilee」
ガリラヤ湖の雰囲気。
ガリラヤ湖はイスラエル最大の淡水湖で、ガリラヤ地方にあります。英語で「Sea of Galilee」と表記するので、「ガリラヤの海」とも呼ばれます。別名は「ティべリアス湖/Sea of Tiberias」。周囲は53kmで、縦に21km、横に13kmほどの広さです。
ガリラヤ湖の衛星写真。Image
イエス・キリストゆかりの地
ガリラヤ湖の周辺はイエス・キリストが奇跡をよく行った場所であり、聖書にもたびたび登場します。キリスト教徒にとっては聖地巡礼の場です。また、ガリラヤ湖で獲れる「ティラピア/St. Peter’s Fish」の料理は、イスラエルの定番料理の一つです。
ガリラヤ湖で行った漁業に関する奇跡「Miraculous Catch of Fish」を描いた絵画。Image
「パンと魚の奇跡」で五千人に配った魚がティラピアだったという説がある。Image
現代のイスラエルの「ティラピア/St. Peter’s Fish」。@Fishop/テルアビブ
砂漠の「死海/Dead Sea」
死海の雰囲気。
死海はイスラエルの南部にある「塩湖」なので、厳密には海ではありません。「世界一低い場所」と言われており、海抜マイナス420メートルの位置に水面があります。死海を極端に解釈すれば「干からびている最中の水たまり」となります。
死海の位置を表した図。
死海の水は供給より早く蒸発しているので、塩分だけが残されていく状態です。塩分濃度が海水の約10倍あるため、生物は生存できません。故に「Dead Sea」。水に浸かると、体が浮くというより「底から押し上げられている」感覚があります。
不純物が無いため、水の透明度が高い。
砂利や岩サイズの塩の塊が落ちている。
砂浜では塩が混じり、雪が降ったような状態になっている。
死海沿岸のリゾートタウン「エンボケック」
死海沿岸の町「エンボケック/Ein Bokek」には、観光客向けのリゾートホテルが立ち並んでいます。 日帰りで死海に来た人向けの「スパ1日利用券」なども売られています。ホテル以外にも、ショッピングモールや飲食店など様々あります。
エンボケックの遊歩道。
ショッピングモールの雰囲気。
道中の名所「ネゲブ砂漠」
イスラエルの国土の南半分は「ネゲブ砂漠/Negev Desert」と呼ばれており、西の地中海側とは別世界の景色が広がっています。死海や紅海に向かう際はネゲブ砂漠を通るのが必須なので、道中から異国情緒が強めです。
道中の景色
ラクダに乗った遊牧民のネゲブ・ベドウィン(らしき人)がたまに歩いている。
ラクダグッズは南部の定番土産。
まとめ:4つの海を観光地と穴場に分ける
上から順番に「地中海」「死海」「紅海」「ガリラヤ湖」の景色。
4つの海はどれも文句なしに有名ですが、ざっくり2つに分けると次のようになります。「観光地=地中海&死海」「穴場=紅海&ガラリヤ湖」。前者は外国人観光客にとって定番観光地ですが、後者は「知る人ぞ知る」という感じです。
全スポットのまとめ地図。