世界ごはんたべ記#43 イスラエルのハンバーガー屋「26ハンバーガーグルメ」

「世界ごはんたべ記」のせつめい

「世界ごはんたべ記」は、ライターのがぅちゃんによる外食の記録です。どんなお店で何を食べたか、どんなことを感じたか……などなど、じゆうに書いています。

海外ぐらしが長いので、異国のお店はひんぱんに登場します。とはいえ「世界」と名乗っている手前、母国のお店も発表していかねばなぁと思っています(……か?)。



前回の記事「#42 イスラエルのハンバーガー屋/ミートス・ストリートフード」はこちら。「世界ごはんたべ記」の記事一覧はこちら

26ハンバーガーグルメとは

26ハンバーガーグルメのドア。

「26ハンバーガーグルメ」は、イスラエルの東京「テルアビブ」にあるハンバーガー屋。テルアビブでは、ハンバーガーはとても人気。現地では、「寿司」「中東系ストリートフード」とならぶ、3大ファストフードのひとつ(だと思う)。牛肉の(国民一人当たりの)消費量は世界4位なので、パティ(肉)がぶあつくてもいちいち大騒ぎしない。

テルアビブの平均的なハンバーガー。@モーセ/テルアビブ(詳細記事)

テルアビブのハンバーガーはアメリカンスタイルが主流だけど、26ハンバーガーグルメはフランス流。「南フランス出身のオーナーが、母国の美食文化(肉やチーズ)をストリートフードにもちこんだ」というストーリーが語られてる。日本で「フランス出身」と言うと「はるばる感」が出るが、イスラエルは移民国家なのでふつうだ。

お店に掲げられてた、フランス国旗。

「おのれのバックグラウンドをひっさげ、現地の食文化でプレゼン/レペゼンする」というのは、世界の料理人たちの間では正攻法/成功法になってる気がする。英語メディアでひっぱりだこなのは、だいたいそういう人だ。同じ境遇の人々の認知や権利の向上に貢献できたら、スターになれる(と視た)。

「シェフズ・テーブル」を見てて、そのようなことをふと感じた。

26ハンバーガーグルメは、そこまでごりごりじゃない。フランスと見せつけられなければ、フランスは感じない。つまり、ふつうのお店ということなのかもしれない。

26ハンバーガーグルメの雰囲気

お店の外観。

中の様子。

26ハンバーガーグルメは、テルアビブのメインストリート兼ダウンタウンである「ロスチャイルド通り」のすぐそばにあって、アーバンな雰囲気。現地のハンバーガーチェーン「モーセ」とは違って、子供がうろちょろしてない。夜の店内では、ブルーライトがムーディな感じを出してきて、クラブとかバーを彷彿とさせる。

バーカウンター。

ヴォッカソーダ。ハイボール的な立ち位置の酒。

ちなみにこちらが、ロスチャイルド通り。「建国記念日」の夜の様子。

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30〜40代のおひとりさまがしっぽり酒を飲みつつハンバーガーを食らう。ついでにバーテンダーと軽くおしゃべりもする。26ハンバーガーグルメは、そういう感じの場所だった。もうそろそろ夜遊びを覚えそうな(もしくはもう覚えてる)子供を連れた家族の姿もあった。健全な夜遊びグルメが味わえる場所だと感じた。

路上のテラス席もいい感じ。

近所にはラーメン屋の「ヒロ・ラーメンバー」もある。

関連記事:世界ごはんたべ記#17 イスラエルのラーメン屋「ヒロ・ラーメンバー」

26ハンバーガーグルメのメニュー

フードメニュー。

ドリンクメニュー。

クリップボードで、モノクロのプリントをまとめてるタイプのお店だ。ハンバーガーの種類は、クラシック、創作、変わり種…と、厳選されている印象。ヨーロッパのキレッキレのハンバーガー屋のフォーマットを踏襲している(と視た)。というか、「ハンバーガーのフォーマットで出してくるビストロ」といってもよいのかもしれない。ピタパンサンド専門店のミズノンみもある。

チーズフライドポテト

750円(25シェケル)。

フライドポテトとチェダーチーズのみ。両者の量は(ほぼ)半々。チーズが美味しい。パスタと混ぜても美味しいだろうなと思った。ポテトをおかずにチーズを食べてる感覚で、チーズフォンデュを食べてる気分になった。チーズフォンデュはフランス&スイスの鍋料理だから、このチーズフライドポテトは鍋料理ということになる(ならん)。

こんなことやってみたり。

フォアグラバーガー

1980円(66シェケル)。苦味のあるアルグラ入り。バンズは自家製ブリオッシュ。

フォアグラ(マーマレードジャムつき)。

看板メニューのフォアグラバーガー。ぶあついパティの上に、ぶあついフォアグラのグリルがのっかっている。「フランス=フォアグラ」という、誰でも思いつきそうなフランスの食のステレオタイプが無慈悲に具現化されてて、なんとも暴力的で良い。甘くて苦くて脂っこくて、もう名前以外ハンバーガーじゃなくて、最高だった。

断面図。

フォアグラでいつも思い出す話

「エルサレム・ミックスグリル/Jerusalem mixed grill」。Photo by Peterjerusalem

イスラエルの名物料理に、「エルサレム・ミックスグリル」という料理がある。鶏のレバーやハツのスパイス炒めだ。イスラエルは鶏肉消費量(国民一人当たり)が世界1位なので、鶏のレバーのあつかいは慣れてる(と視た)。えらいもんで、パスタやリゾットに鶏のレバーが含まれてることがある。

鶏のレバー入りの、ミートソーススパゲティ。@マサダ/テルアビブ

鶏のレバー入りの、リゾット。レバーが美味しすぎた。@ラ・レプッブリカ/テルアビブ

関連記事:世界ごはんたべ記#25 イスラエルのイタリア料理屋「ラ・レプッブリカ」

ラ・レプッブリカで鶏のレバーを食べたとき、思ってたレバーと味が違って「なんじゃこれ。レバーちゃうやろ。」となった。平たく言えば、美味しすぎた。もっと理解したくて、脳内で類似食品の検索をかけまくった結果、「フォアグラ」が該当した。そっか、そういえばフォアグラもレバーだしな…と、ふに落ちた。

26ハンバーガーグルメの住所:Mikve Israel St 26, Tel Aviv-Yafo, Israel

出演-おしながき-

26ハンバーガーグルメ/26 Hamburger Gourmet
チーズフライドポテト/Cheesy fries/25 ILS(750円)
フォアグラバーガー/Foie Gras/66 ILS(1980円)

お店のHP

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