日本版ネットフリックスで「LGBTQ Movies」に分類されている全作品をまとめました(ドキュメンタリー除く)。カテゴリは5つ→L:レズビアン、G:ゲイ、B:バイセクシュアル、T:トランスジェンダー、Q:クィア/クエスチョニング。※ネタバレ有。
L:レズビアン(17作品)
Ana e Vitória/ブラジル
ミュージシャンの「Ana」と「Vitória」の物語。Anaがレズビアン。主演の2人は、実在する二人組歌手の「Anavitória」。7/10
Anne+/オランダ
遠距離恋愛するレズビアンのカップルの話。主人公はアムステルダムに留まり、楽しいゲイライフを送る。タイトルの「+」のせいで「HIV陽性のAnne」と読めたが、HIVは関係なかった。7/10
Beauty/アメリカ
保守的な黒人の親の元で育ったレズビアンが主人公。歌手を目指す。アメリカの国内向け映画という感じ。6/10
Carol/イギリス、アメリカ
9.999999999/10
Duck Butter/アメリカ
レズビアンのカップルが終始いちゃいちゃする話。邦題は「24時間ずっとLOVE」。7/10
Elisa & Marcela/スペイン
実話。スペインで最初の同性婚カップル、マルセラ(Marcela Gracia Ibeas)とエリザ(Elisa Sánchez Loriga)の物語。1800年代後半〜1900年代前半の南米が舞台。二人はアルゼンチンで出会い、スペインで結婚し、ポルトガルで出産&逮捕。映像が美しい。7/10
Fear Street Part One: 1994/アメリカ
レズビアンの女子高生が主人公の、スーパーナチュラルホラー映画。「Fear Street」シリーズの第一弾。ドラマ「ストレンジャー・シングス」に雰囲気が似ている。7/10
Fear Street Part Three: 1666/アメリカ
レズビアンの女子高生が主人公の、スーパーナチュラルホラー映画。「Fear Street」シリーズの第三弾。1600年代の魔女狩りの被害者の、レズビアンについて触れる。7/10
Happiest Season/アメリカ
クリスマスに里帰りするレズビアンカップルの話。彼女を連れて行くが、家族にはまだカミングアウトしてない。二人は関係を隠そうとするが… 7/10
Heart Shot/アメリカ
10代のレズビアンカップルの物語。19分の短編映画に、ドラマがぎゅうぎゅうに詰め込まれている。え、なにこの展開、コメディなの?と思わされたが、そうでなくて面白かった。7/10
Let It Snow/アメリカ
クリスマスイブを過ごす、イリノイ州の少年少女たちの話。最後はみんなでパーティする。主要キャラクターの一人がレズビアン。7/10
Portrait of a Lady on Fire/フランス
1770年のブルターニュの、海辺の屋敷が舞台。主人公の画家が、貴族の既婚女性を描こうとする。描いているうちに、二人は親密になる。「ヴィヴァルディの夏」とか「28ページ」とか、思い出も生まれる。最後のシーンで、あの夏が… 7/10
Ride or Die/日本
殺人を犯して、逃避行するレズビアンのカップルの物語。シャーリーズ・セロン主演の「Monster」がよぎった。と思いきや、そうでもなかった。主演の水原希子が良い。6/10
The Half of It/アメリカ
アメリカの田舎の高校の、アジア系アメリカ人のレズビアンが主人公。典型的なアジア人いじりを受けている。秀才(学校でレポート代筆して稼いでる)。女の子にラブレターを書きたい男の子のゴーストライターになるが、秀才なので彼女への理解も進む… 8/10
The Perfection/アメリカ
レズビアン×ホラー、ということになっている。前半と後半で、2つの映画みたいだ。おもしろい。7/10
The Prom/アメリカ
アメリカのレズビアンの高校生が主人公。セクシュアリティが理由でプロムが中止された主人公を、NYのスターたちが励ましに来る。7/10
Valley of a Thousand Hills/南アフリカ
レズビアンが肯定されない社会で暮らすレズビアンの話。日本社会に通づるところがある。7/10
G:ゲイ(30作品)
Alexandria: Again and Forever/エジプト
映画監督が主人公。劇中劇が多くて頭がこんがらがる、というのがミソ。同性愛NGなアラブ世界で同性愛表現を忍ばせた名作と言われている。映画というテイのアートかもしれない。7/10
Alex Strangelove/アメリカ
優等生が苦悩しながら、己のセクシュアル・アイデンティティを理解していく話。「Q:クィア/クエスチョニング」の話でもある。7/10
Bwakaw/フィリピン
60歳でカミングアウトした、ひとり暮らしのゲイが主人公。「Bwakaw」は飼い犬の名前。7/10
Cobalt Blue/インド
学生の物書きが暮らす実家に、アーティストの居候がやってきた。コバルトブルーのチャリで来た。二人は恋に落ちる。インドの映像も美しい。7/10
Dance of the 41/メキシコ
1901年のメキシコで起きた、実話が題材。首相の娘と結婚した主人公が、夜な夜な秘密のパーティに繰り出す… 7/10
Dear Ex/台湾
父を亡くして、母と2人暮らしする少年の視点で描かれる。父の保険金が、父の元彼の手に渡った。保険金をよこせと、母は怒る。金の行方は男だった。では、愛の行方は? 7/10
Eternal Summer/台湾
男2人女1人の、三角関係を描いた青春映画。ゲイの主人公が、男の親友に恋をする。女も、その親友を好きになる。7/10
Fathers/タイ
ゲイカップルが子育てする話。同性婚や養子縁組といった話題に触れている。教材みたいで見やすい。7/10
Forever Out of My League/イタリア
病を患うヘテロセクシュアルの女性が主人公。元ルームメイトがゲイ。7/10
God’s Own Country/イギリス
実家の牧場で暮らす青年が主人公。ゲイをゲイと言わないタイプのゲイ。出稼ぎで家に来たルーマニア人と恋におちる。彼らは大自然の中、殴り合ったり愛し合う。8/10
Grandma’s Last Wishes/メキシコ
おばあちゃんが再婚するにあたり、ノリが違う2つの家族が交わり、どたばたする。ゲイが登場するが、ゲイがテーマの映画ではない。7/10
his/日本
田舎で一人暮らしする主人公の家に、元彼が娘を連れてやってくる。3人の共同生活がすすむ中、元彼は元妻と、娘の親権を争う。裁判の様子が具体的。ゲイによる子育てについての教訓的な映画にも見える。7/10
I Am Jonas/フランス
地元で燻っている30代のゲイが主人公。高校時代の初恋を懐古する形で語られる、青春ドラマ。ゲイの生活の描写にリアリティがある。孤独な話ではある。7/10
Matthias & Maxime/カナダ
親友と恋する話。「Q:クィア、クエスチョニング」ではある。フランス語なので、フランス映画みたい。7/10
The Boys in the Band/アメリカ
1968年のニューヨークでゲイたちが宅飲みする。ゲイの宅飲みとしてリアリティがある。アメリカのゲイキャラのアベンジャーズ、とか言えそう。おもしろい。7/10
Operation Hyacinth/ポーランド
1980年代のポーランドで実際に行われた、警察による同性愛者の取り締まり「Operation Hyacinth/ヒヤシンス作戦」の話。政府に隠れて開催されるゲイの宅飲みシーンも良い。コメディ映画ではないがユーモアがある。8/10
Other People/アメリカ
ライターの主人公が、病気の親の面倒を見るために帰郷。いま、日本が取り組もうとしている「LGBTQの可視化」が遂行された後の世界。現代のアメリカ。(2016年公開)7/10
The Invisible Thread/イタリア
ゲイカップルに育てられた少年が主人公。ゲイをゲイとして描いているし、リアリティがあった。7/10
Wish You/韓国
音楽事務所の社員とミュージシャンの恋愛。雰囲気が日本のBLっぽい。きわめてテンダー。韓国の芸能事情が垣間見えて面白い。7/10
Single All the Way/カナダ
クリスマスのアメリカが舞台。LA在住の主人公が、親友をつれて田舎に里帰りする話。「愛と家族」がテーマ。7/10
Time Out/インド
インドのティーンエイジャーの青春ドラマ。主人公の兄がゲイだった。家族はピリつき、主人公も困惑する。7/10
The Third Party/フィリピン
ヘテロセクシュアルの女性が主人公の、恋愛コメディ。ゲイの元彼の子供を妊娠していると知り、元彼と元彼の彼氏と3人で、同棲生活する。7/10
Tootsies & the Fake/タイ
ゲイ3人とレズビアン1人の4人組がてんやわんやする、スラップスティックコメディ。飛行機の中でうんちをもらしたりする。俳優のThongcha Thongkanthomが良い。7/10
Your Name Engraved Herein/台湾
ゲイの高校生の物語。オチが良かった。7/10
海辺のエトランゼ/日本
沖縄で暮らすゲイの主人公が居候と恋に落ちる。ゲイをゲイとして描いている。主人公がウケであることの表現に、リアリティがあった。7/10
影裏/日本
沼田真佑の小説「影裏」が原作。岩手県盛岡市で働くゲイのサラリーマンが主人公。作品全体の雰囲気が、映画「怒り」に似てた。7/10
彼女が好きなものは/日本
日本の概念「BL」を愛でる女の子と、ゲイの男の子が付き合う話。「BLとゲイは違う」という点に触れている。7/10
劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD/日本
ゲイのサラリーマンの話。ゆいPでてた。 6/10
性の劇薬/日本
BL漫画の実写映画版。自殺を試みた主人公が医者に救われたついでに監禁された話。6/10
翔んで埼玉/日本
魔夜峰央(まや みねお)の漫画「翔んで埼玉」の実写映画版。学園もの。主人公(GACKT)と、生徒会長(二階堂ふみ)が恋する。映像を見る限りは、男女の恋愛。作中ではBL(ボーイズラブ=ゲイ)という扱いになっているが、ゲイ(LGBTQのG)の恋愛には見えない。ジャパニーズファンタジーかもしれない。なんであれ、魔夜峰央は面白いと思う。8/10
B:バイセクシュアル(3作品)
More the Merrier/スペイン
大人の社交場の乱痴気騒ぎ。セクシュアリティぜんぶ乗せ。ハ○○○場アベンジャーズ。ゲイのグ○○○○ホール、バイセクシュアルのス○○○○○クラブ、日本のラ○ホ、の共存。無理がある。6/10
詩人の恋/韓国
済州島で妻と暮らす詩人が、男の子に恋愛感情のようなものを抱く。こういう気持ちを隠蔽するのがあたりまえの世界だな…と。7/10
To Each, Her Own/フランス
ユダヤ教徒の家庭で育ったバイセクシュアルの白人女性が主人公。宗教、人種、セクシュアリティが絡み合った現代社会ネタをまんべんなくカバー。7/10
T:トランスジェンダー(5作品)
Alice Júnior/ブラジル
トランスジェンダーの高校生が主人公。田舎の学校に転校してイジメられるが、おおむね幸せそう。全体的に、ポップでコミカル。7/10
Born Beautiful/フィリピン
トランスジェンダー女性が主人公のコメディー映画。主人公が、ヘトロセクシュアルの男性として生きようとする。キリスト教社会の転向療法(conversion therapy)や、女性の避妊にも触れている。6/10
Chandigarh Kare Aashiqui/インド
トランスジェンダーの女性と、へトロセクシュアルの男性が付き合う話。インドにおけるトランスジェンダー差別のいかつさと、それをバネにした教育の意図を感じた。7/10
Rocko’s Modern Life: Static Cling/アメリカ
20年ぶりに宇宙から地元に帰るワラビーの主人公と、その仲間たちの物語。「変化」がテーマ。現代社会のデフォルメが愉快。物語の中で重要な役割を担うカエルの友達が、トランスジェンダーとカミングアウトする。7/10
彼らが本気で編むときは、/日本
トランスジェンダー女性と、ヘトロセクシュアル男性と、少女が暮らす。状況がややアニー。文部科学省選定作品。7/10
Q:クィア/クエスチョニング(10作品)
Bruised/アメリカ、イギリス
アメリカのニューアークで、挫折した女性の格闘家が復帰する話。一時、女性のコーチと恋愛してるような状態になる。でもセクシュアリティが題材の映画ではない。主演も務めるハル・ベリーの初監督作品。7/10
Beauty and the Bestie/フィリピン
Wenn V. Deramas監督による、コメディ。ゲイのようなトランスジェンダーのような人物が主人公。アジア人に関するアウトな表現あり。 4/10
Dancing Queens/フィンランド
女性の主人公が、ゲイクラブで男装してドラァグクイーンを演じる。「ドラァグクイーンは男性が演じる女性」という概念に触れていて面白い。大御所ドラァグクイーンを演じるClaes Malmbergも良い。7/10
Fantastica/フィリピン
ファンタジーでコメディ。ゲイのようなトランスジェンダーのような主人公が仕切る、カーニバルの話。6/10
Mirror, Mirror/スペイン
スペインの現代社会を描いたコメディ。鏡に映る自分が本心を語る、という設定。「自分らしく」がテーマ…なのか?と思わせる、クセのある終わり方(2があるならホラーになりそう)。サラリーマン役のCarlos Arecesが良かった。7/10
The Amazing Praybeyt Benjamin/フィリピン
コメディ。ゲイのようなトランスジェンダーのような軍人がテロリストをやっつける。6/10
The Panti Sisters/フィリピン
娘がドラァグクイーンの、リア王。7/10
The Super Parental Guardians/フィリピン
コメディ。ゲイのようなトランスジェンダーのような主人公が、子守する。子役のAwra Briguelaが非常に良い。6/10
The Tree of Blood/スペイン、フランス
難解。どんな家族にも闇がある、という話なのかもしれない。7/10
窮鼠はチーズの夢を見る/日本
ヘテロセクシュアルの既婚者の主人公が、ゲイの後輩と恋愛する。ゲイの話ではある。でも主人公は、ゲイともバイセクシュアルともヘテロセクシュアルとも言わない。「Q:クィア/クエスチョニング」か。主人公が行くゲイバー「EAGLE TOKYO BLUE」が実在するゲイバーなので、生々しい。7/10