「世界ごはんたべ記」のせつめい
「世界ごはんたべ記」は、ライターのがぅちゃんによる外食の記録です。どんなお店で何を食べたか、どんなことを感じたか……などなど、じゆうに書いています。
海外ぐらしが長いので、異国のお店はひんぱんに登場します。とはいえ「世界」と名乗っている手前、母国のお店も発表していかねばなぁと思っています(……か?)。
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前回の記事「#59 京都のイタリア料理屋/ミスター・モーリスズ・イタリアン」はこちら。「世界ごはんたべ記」の記事一覧はこちら。
ブラッスリー・カフェ・オンズとは
ブラッスリー・カフェ・オンズの外観。
「ブラッスリー・カフェ・オンズ/Brasserie Café ONZE」は、京都では有名なフランス料理屋だ。ただ、日本における「フランス料理」という言葉には「フランスの料理」以外の意味も含まれてそうで、「フランス料理屋」と言い切るのはヤブサカな感じではある。「フランス料理=おしゃれ(?)で高級(?)な料理」となってる気配があるので、言葉使いとしては、個人的に気になっている。
「オンズ/ONZE」はフランス語で「11」。
ブラッスリー・カフェ・オンズは、フランスに振り回されてる感じのお店ではなさそうだ。ほんとにフランス料理屋なのかもしれない。いちおう、「ブラッスリー」は「酒と食事を提供する、おちついた店」のような意味らしい。「レストラン」→「ビストロ」→「ブラッスリー」→「カフェ」の順に下がっていくヒエラルキーがあるとかないとか。
ブラッスリー・カフェ・オンズの雰囲気
ブラッスリー・カフェ・オンズの中の様子。
ブラッスリー・カフェ・オンズは「フランスのめし屋」という感じだった。バイブスがフランスだ。とはいえフランスには一度しか行ったことがないので、本場のバイブスはあまりわかってない。最寄りのフレンチ体験としては、ドイツのベルリンに住んでいたときに通ったカフェ「シェ・グスタフ/=グスタフん家(い訳)」頼りといった現状だ。名前のまんま、グスタフがやってる店だ。私の引越しと彼の開店のタイミングが同じで、行くたびに店がアップグレードしてたのを覚えている。ツナサラダをよく食べた。
ベルリンの雰囲気(ちょっと綺麗すぎるけど)。
グスタフん家でよくディスプレイされてた料理。食べてないのでまだ気になってる。
シェ・グスタフがフランス料理屋だとしたら、ブラッスリー・カフェ・オンズはかなりフランス料理屋だった。間違いなくヨーロッパではあった。でもグスタフん家より椅子がしっかりしてて、それに関しては安定の日本を感じる。店内にはフランスのラジオ番組(多分)が流れてて、英語が混ざったフランス語のポップ音楽が聞こえてた。レディーガガとか宇多田ヒカルの曲にフランス語が混ざるあの感じがする。ときに、MCがフランス語でまくしたてる言葉の中に「マイケルジャクソン」とか混ざってて、「うわマイケルジャクソン言うた!」となった。海外旅行している気分で楽しい。
ブラッスリー・カフェ・オンズの本棚。
竹野内豊。
フランス語の歌詞がある宇多田ヒカルの曲。
ブラッスリー・カフェ・オンズのメニュー
フードメニュー。
ドリンクメニュー。
ハンバーガーメニューが充実していた。
このご時世なので、メニューのアイテム数が減ってた。実はというと、「アリゴ」という料理が食べたかった。「ありますかねぇ…」と聞いたら、「今はやってないんです…」と店員さんが残念そうに教えてくれた。それはまじで仕方ない。残念なことを言われて残念な気分にならなかったので、素敵なことだなと感じる。きょうびのメニュー調整については、アメリカのライターのロバートシーツマとかも食レポで触れてたので、これは世界の最先端の出来事なのだと思う。ブラッスリー・カフェ・オンズも、最先端をいってた。
「人参とクルミのサラダ」。700円。
「フォアグラのテリーヌ」。1300円。
イチジクのジャム(仮)。
ひとまず「人参とクルミのサラダ」と「フォアグラのテリーヌ」を食べた。ニンジンのサラダは、ドレッシングの絡まり具合がめちゃ好きなやつだった。濡れすぎず乾きすぎず。椿オイルをつけた友達の髪みたいな湿りけで最高だった(そいつの髪は食べたことないけど)。フォアグラ(のグリル)を食べたのはイスラエルのテルアビブ以来で、あれとテリーヌは別物だった。ぎっしぎしに旨味がつまってる。バターのようにパンに塗りたくって必死で食べた。(同席した友達曰く)イチジクのジャムが添えられていて、くしくもがぜん、イスラエルを思い出した。
パンの感じが完全にノンジャパニーズだった。100円。
イスラエルの仏流ハンバーガー屋で、ぶちこまれてたフォアグラ。@26ハンバーガーグルメ/テルアビブ
イスラエルでよく売られてるイチジク。聖なる7食材の1つでもある。
ステーキフリット
「牛肉ステーキ カフェドパリ風」。1600円。
「ステーキフリット/Steak Frites」は、フライドポテトにステーキを乗せた料理。シンプルだ。フランスとかベルギー発祥といわれているけれど、ヨーロッパで広く食べられているそうだ(自分はアメリカでしか食べたことがなかったので、あとすこしでアメリカ料理としてインプットされるとこだった)。フィッシュ&チップスとかシュニッツェルとかと同じニオイを感じる。ハーブのバターが、忘れられない独特の風味だった。フェネグリーク? アニス? ターメリック? 怪しいやつがいっぱい潜んでる気配がして、サイコーだった。
300円だしますので、バターもう一個なめさしてほしい。
イキったポテト
アメリカで食べたステーキフリット。(このポテトはイキってはいない)@Marliave/ボストン
ステーキフリットは今までに3回は食べたことがあるはずだけど、あまり覚えてない。自分にとっては、かもなく不可もなくな料理だったんだと思う。でも、ブラッスリー・カフェ・オンズのステーキフリットは印象的だった。バターがイケてるといえばそうなんだけど、それだけじゃなくて、バターがやばいと即わかるバランスなのが美しくてアガった。自分でこれを作れと言われたら、たぶんイキったポテトを採用したりして、ぼんやりしたものになってたと思う。要するに、ばりおいしかった。
べろんべろんの時にイキってあげた、冷凍フライドポテト。味の記憶は無い。
追記:ブラッスリー・カフェ・オンズが2022年5月にオープンしたハンバーガー屋さん「バーガー・イレブン」の記事(英語)はこちらです:https://sushisandwich81.com/burger-eleven-kyoto-japan/
出演-おしながき-
ブラッスリー・カフェ・オンズ/Brasserie Café ONZE
人参とクルミのサラダ/Carottes râpées/700円
フォアグラのテリーヌ/Terrine de Foie gras/1300円
パン/Pain/100円
牛肉ステーキ カフェドパリ風/Steak cafe de paris/1600円
ブラッスリー・カフェ・オンズのHP