「世界ごはんたべ記」のせつめい
「世界ごはんたべ記」は、ライターのがぅちゃんによる外食の記録です。どんなお店で何を食べたか、どんなことを感じたか……などなど、じゆうに書いています。
海外ぐらしが長いので、異国のお店はひんぱんに登場します。とはいえ「世界」と名乗っている手前、母国のお店も発表していかねばなぁと思っています(……か?)。
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前回の記事「#33 京都の居酒屋/遊亀・祇園店」はこちら。「世界ごはんたべ記」の記事一覧はこちら。
ヴィーガンラーメン・ウズ・京都とは
店内の雰囲気。
「Vegan Ramen UZU KYOTO/ヴィーガンラーメン・ウズ・京都」は、京都にあるヴィーガンのラーメン屋。「ヴィーガン/Vegan」は、動物性食品を摂取しない食生活のこと。ベジタリアンが「肉を食べない」のに対し、ヴィーガンは「動物を搾取しない」というスタンス(かなりざっくりだが)。ヴィーガンは、自分より地球への配慮が先行する。
コミカルな、ヴィーガンの説明。
「Vegan Ramen UZU KYOTO」はヴィーガンラーメン屋だが、もうひとつの顔がある。ここはギャラリー。クリエイター集団「チームラボ/teamLab」の常設展示会場でもある。店舗設計やロゴデザインをチームラボが手がけており、彼らの作品「反転無分別 – Black in White / Reversible Rotation – Black in White」を、店内でラーメンを食べながら観賞できる。
アンビエントな音楽にあわせて、映像がゆっくり動く。
ヴィーガンラーメン・ウズ・京都の雰囲気
お店の外観。
外から覗くと、映像作品が見える。
外観はとうてい、ラーメン屋には見えない。外から、映像作品が見える。これは意図的な演出だそうだ。屏風や家宝が外に見えるようにディスプレイする、京都の(一部の)家のインテリアを意識しているらしい。「アート作品を街全体で所有する」という、チームラボの表現となっている。
ダイニングエリアの風景。テーブルの両脇には、各8席のみ。
店内のインテリアは、チームラボの作品を鑑賞することに特化している。床、家具、天井は黒一色。そして壁一面にスクリーン。その両脇の壁は、鏡ばり。テーブルは漆黒で鏡面のようなテクスチャ。「ラーメンが食えるアートギャラリー」みたいなことになっている。
イスのうしろの壁。鏡の効果で、閉塞感はあまり感じない。
テーブルのほうを向くとこんな感じ。
光を含む、何もかもを反射するテーブル。
ボストンのダイナーの、眩しすぎた黒テーブルを思い出す。(関連記事)
Vegan Ramen UZU KYOTOの、テーブルのセッティング。
席に着く前に渡された、注意書き。
ヴィーガンラーメン・ウズ・京都のメニュー
ミニマルで読みやすい。
ラーメンは4種類。
品数は厳選されてる。「一品」「ラーメン」「デザート」が、それぞれ数点(合計8品)。ソフトドリンクと酒のほうが、品数が多い。ワイン、ビール、クラフトジンなど、選りすぐりな感じだった。
京都のクラフトジン「季の美」のジンソーダ。800円。
ヴィーガン押し寿司
950円。
これを食べた理由はひとつ。「枝豆とわさびのフムス」が含まれるから。フムスはひよこ豆のペーストで、中東料理の定番。むかし住んでたイスラエルでも定番料理で、よく食べた。押し寿司には、「レンコン」「ホウレン草」「大葉」「シイタケの佃煮」も含まれる。酢飯には「純米粕(かす)酢」「羅臼(らうす)昆布」。
黄緑の部分が、枝豆とわさびのフムス。
酢飯のテクスチャ。
酢飯、めっちゃ美味しい。びっくりした。枝豆とわさびのフムスは「わさび風味の枝豆ペースト」という感じだった。「マイルドなわさび」とも言えそう。知らずに食べて「あっ、フムス」とはならない感じだった。イギリスとかアイルランドの「フィッシュ&チップス」についてくる、グリーンピースのピュレを思い出した。
グリーンピースのピュレ(矢印)。
関連記事:海外キマグレごはん#9 イスラエルのフィッシュアンドチップス
ヴィーガン餃子
700円。タレは2種類。
酢。
辛い味噌。
「シイタケの餃子」という感じだった。「国産シイタケ」「ソイミート(大豆)」「キャベツ」「ショウガ」「ニラ」「ニンニク」が含まれる。「餃子として美味しくあるためには、餡(あん)は肉でなくても問題ない」と言われてる気がした。高級中華料理みたい。でもやっぱり、この餃子が肉だったら…とか考えてしもた。
酢が良い。情緒のある焼かれ方をしてはる。
醤油ラーメン
1200円。あたたかいトマトが浮いてる。
ラーメンは4種類。醤油ラーメンは「深琲/こきあけ」という名前。漫画「ブリーチ」の斬魄刀みたいだ。「コンブやシイタケのダシ」「麺は北海道産の小麦と宮崎県綾町産の全粒粉のブレンド」など説明があった。「麺がプリュップリュで、シイタケの醤油ラーメン」といった感じ。スープは野菜のUMAMIが豊かで、飲み干せた。
プリュップリュ。
四条烏丸にある「タンメンと餃子・KIBARU」のタンメン(のスープ)を思い出した。(関連記事)
ついでにイスラエルの1620円のラーメンも思い出した。@ヒロ・ラーメンバー/テルアビブ(詳細記事)
安くて美味しいフランチャイズのラーメンに対する消費願望
気になって餃子の餡をひきずり出して見たときの様子。
「動物性食品を使わなくても美味しい」とか言われたら、「たしかに」と納得する美味しさだった。でもこのうまさは「ヴィーガンとして」ではなく、単純に「お店の調理スキルが高くて」だと感じる。ほんで最先端のアート添え。いまのところ、安くて美味しいフランチャイズのラーメンに対する消費願望は全く低下してない。
天下一品・総本店限定の「牛すじラーメン」。
Vegan Ramen UZU KYOTOの住所:京都市中京区梅之木町146
出演-おしながき-
ヴィーガンラーメン・ウズ・京都/Vegan Ramen UZU KYOTO
京都・季の美・ジンソーダ/800円
ヴィーガン押し寿司/950円
ヴィーガン餃子/700円
ヴィーガンラーメン・深琲/1200円
お店のHP
ラーメンに関する記事:
・日清ラ王の袋麺をイスラエルの家で調理してみた
・世界ごはんたべ記#23 イスラエルのラーメン屋「メン・テンテン」