アメリカ★ゲイキャンプ体験記S3#3 工口ティック・タッチ

アメリカ・ニューヨーク州のゲイキャンプ「イーストンマウンテン」で4泊5日してきました。「アメリカ★ゲイキャンプ体験記S3」では、現地での体験を時系列で発表しています。

前回のエピソード「S3#2 緊張や不安」はこちら



S1「ジョーズハイダウェイ」編
S2「サコ川ハイダウェイ」編

工口ティック・タッチ

朝のグループミーティングの後、ついに班長の名物ワークショップ「ラヴィングアワーベアーボディーズ/LOBB」が始まった。10時45分〜12時45分まで、たっぷり2時間ある。大学の講義より長い。ちゃんとやっていけるだろうか。

LOBBが始まる直前の様子。

LOBBは、「触り合うことによって体の美しさや工口スを肯定する」が目的のワークショップだ。「ヌーディティと工口ティック・タッチを含む」とシラバスにあった。バイスとかでも紹介されている、界隈では有名なやつだ。私はこれが2回目の参加となる。

LOBBは、3つのセッションで進行する。「1. 全員のセッション」「2. 小グループセッション」「3. 人間トンネル」だ。

1. 全員のセッション

参加者は70人ほど。というか、参加してない人はほぼいなかった。やり方は、参加者で二重の輪をつくり、内側の輪と外側の輪が対面するような状態になる。内側は外をむき、外側は内をむく。内と外の2人でペアになる格好だ。この状態で、班長の指示に従い、進行-アクション-する。

ペアで、目を見つめる、相手の服をぬがす、ハグをする、触れる、などのアクションを、ひとつひとつ実行していく。班長の指示に従いながら。なお、アクションごとにペアは変わる(外側の人が右にずれて移動するという段取り)。5〜6人とふれあうことになる。

これで元気がでる人もいるが、そういう心や体を受け入れるのがこのワークショップのミソと言えなくない。また、参加者の多くは絆を求めてここに来た人たちなので、心はくぱぁと開いてる。本来なら相思相愛のときしか発生しないケミストリーが発生しつづける。この条件はチートだ。

イメージ。ハンターハンター36巻より。

なお、「違和感があれば素直にノーと言う」というルールも徹底されている。「ノーは拒絶じゃなくて告白」みたいに班長は言っていた(素敵に意訳しすぎかもしれない)。フられても傷つかないマインドセットのインストールは、金曜のオリエンテーションで完了している。

なんとなくだけど、攻略方法を知っている班長や幹部以外は、ノーとか言いなれてなさそうな感じではあった。

2. 小グループセッション

全員のセッションの後、ランダムに3人1組のグループに振り分けられた。2人がかりで1人をマッサージするセッションで、順番交代でマッサージしあう。マッサージされる人は、好きな部分を好きなように指示できる。しかしながら、口やおしりを用いた愛撫には御法度の令が出た。ハハハーと、皆いかずに言ってた。

3. 人間トンネル

小グループセッションの後は、全員で2列に並ぶ。その列の真ん中を参加者がひとりずつ通っていくというものだ。通る際、みんなで通行者の体をさわってあげたりする。ねぎらいの言葉をかける人もいる。

私が人間トンネルを通過する時、「ウェルカム。ホーム。」と、耳元で低音で囁く人もいた。聴覚から引きづりこまれるというか受け入れられているというか、スピリチュアルなASMR。この儀式、自己肯定感に作用してないことはない、と感じた。

イメージ。ハンターハンター28巻より。

このトンネルを、喜びの涙を流して歩く人もいれば、悔し涙を流して立ち止まりかける人もいた。LOBBは、もう班長の意図を超えたところでリピーターを量産してる。班長が緊張していたのを知っているので、この様子を見て謎の安心感がうまれた。

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