いつもはへんな食レポを書いています。ライターのがぅちゃんです。京都にある「ヒューマンメイド1928」で常設カフェとしてコラボ展開している「ブルーボトルコーヒー」について紹介します。メニュー、値段、限定グッズetcも。
もくじ
「ヒューマンメイド1928」とは
・ニゴー(との思い出)
・1928の意味
「ヒューマンメイド1928カフェbyブルーボトルコーヒー」とは
・カフェの雰囲気
・カフェのメニュー
「ヒューマンメイド1928」とは
「ヒューマンメイド1928」のディスプレイ。
「ヒューマンメイド/HUMAN MADE」は、日本のファッションデザイナー「ニゴー/NIGO」が手がけているファッションブランド。コンセプトは「過去と未来の融合」で、2010年秋冬シーズンにスタートした。「ヴィンテージをモダン」に、という取り組みが注目されている。
ヒューマンメイド1928で売られている服。
ニゴー(との思い出)
ニゴーやベイプについて説明している動画。
ニゴーといえば「ア・ベイシング・エイプ/A BATHING APE」が有名だ。私の地元(京都)でも「ベイプ」で通用してて、高校時代がブームのピークだった。遠足では、おもに野球部と柔道部がこぞってベイプでドレスアップしたりして、ちょっとしたファンションショーのようだった。ベイプは高校生からすると高級なので、皆、これぞといった一番のお気に入りで勝負してくる。
ベイプスタ。
かくいう私もベイプスタを一足持っていて、令和より10年以上まえにロンドンのベイプで買ったやつを三十路をこえても捨てられずにいる。当時はイギリスの田舎に住んでいたのだけど、都会へお出かけするとショップの店員さんやミュージシャン風の人たちに褒められるので嬉しかった。当時はアジア人いじりが信じられないほど日常的に起こっていたので(私の地域では)、なおさらだ。
当時の通学路(からの景色)。
当時のロンドンのベイプ。
(すくなくとも)当時の私の界隈では、「日本人=クール」という概念の醸成にニゴーは確実に貢献してたと思う。おおげさに言うと、ニゴーはイギリスにおける人種差別の数を減らしていたと思う。ベイプは、クッキー*なピンクやパステルカラーのファッションをこばかにするイギリスの田舎の子供たちのノリに対し、「むしろそれがダセー」と説明できる概念でもあった。すごいことだ。
*「クッキー/kooky」は「ぶっとんだ」みたいな意味。たとえば、野性爆弾の「くっきー!」が、クッキー。
そしていま、ベイプがアジア系アメリカ人の支持を得ている感じが感慨深い。
1928の意味
「ヒューマンメイド1928」のネオン。
そんなニゴーがてがける「ヒューマンメイド」として、2019年5月3日に関西初出店をはたしたのが「ヒューマンメイド1928」。京都のダウンタウンエリアにある「1928(いちきゅうにーはち)ビル」の内部で出店しているので、「ヒューマンメイド1928」。つまり「1928=京都店」といえる。1928ビルは3階建てで、ヒューマンメイド1928はその1Fにある。
1928ビル。アール・デコ風。
アール・デコといえば、NYのクライスラー・ビルディング。Image:CC0
ヒューマンメイド1928のエントランス。
エントランスの脇にある、怪しいディスプレイ。
中で写真とか撮れる。
まぎれもなくヒューマンメイド。
「未来志向のティーンエイジャーのための服」とも読める。GFFT!(知らんけど)
ヒューマンメイド1928の中へ。クマのおしりが見えている。
廊下のポスター。
廊下のモザイクタイル。ロゴのハートがデザインされている。
ほんとに店内へ。
「試着室」と英語でかかれたテントがある。
ちょっとアメリカのキャンプを思い出す。
クマ。
ジュークボックス。アメリカのダイナーみたいだ。
SAKE(日本酒)が売っている。
ファレルとコラボしたSAKE「SAKE STORM COWBOY HEAVY PRESS」。
ボトル一本17490円。
ファレルの代表作はハッピーではなく、ザット・ガール(私の中では)。
ヒューマンメイド1928の、キャッシャー(おそらく)。
さまざまなグッズが売られている。
「ヒューマンメイド1928カフェbyブルーボトルコーヒー」とは
カフェへと続くゲート。
ヒューマンメイド1928の奥に、カフェがある。本名は「ヒューマンメイド1928カフェbyブルーボトルコーヒー/HUMAN MADE 1928 CAFE by Blue Bottle Coffee」。アメリカのカフェブランド「ブルーボトルコーヒー」によって運営されている常設カフェで、2021年5月25日にオープンした。ブルーボトルコーヒーが他店に統合されるのは世界初と言われている。すごいことだ。
カフェのロゴ。ニゴーによるデザイン。
ユニフォームを着てはたらく店員さん。
限定グッズ。
「清澄(きよすみ)マグ」など。売り切れてた。
インスタントコーヒー。1620円。
限定コーヒーの袋。1836円。
ブルーボトルコーヒーのユニフォームは、ニゴーによるデザインだそうだ(非売品)。もし高校時代にここがオープンしてたら、かなりバイトしたかったと思う。お店では、ニゴーによるデザインのコーヒーアイテムが8種類売られていた(2021年5月時点)。ほかにも、京都の攻めてる和菓子屋「鍵善良房/かぎぜんよしふさ」とコラボした「和三盆の干菓子」も売っている(ここでしか買えないらしい)。
カフェの雰囲気
カウンターの様子。
インダストリアルな天井。
壁際に設置されたテーブル。
すみっこのソファ。
もうひとつのエントランス(というかこっちがオフィシャル)。
外からみるとこんな感じ。
ヒューマンメイド1928。
本来のエントランスから、こんにちは。
店内はミニマルでフューチャリスティックなラボ(実験室)という印象。「過去と未来の融合」どころか、時空をちょっと超えている。でも店員さんは地球語で「こんにちは」と言ってくれたので安心した。「いらっしゃいませ」の時代はおわったんだよ、そう言われてる気がしなくもなかった。つよい。が、ナチュラルにウェルカムなアティチュードなので怖くない。アメリカのホールフーズみがある。
客を迎える店員さんら。
「コーヒーの匂い以外、無臭」といった匂いだったのが、印象的だった。スタバみたいに、誘惑がせわしなく鼻を攻めてこない。音楽はかかっておらず(遠くからなにか聞こえてはいた)、コーヒーをナンヤカンヤする機械音と人間の会話だけが響いてた。大学生のグループもいれば大人のカップルもいたりで、みんな基本的に、ワクワクした態度で建設的なことを言いあっていた。
窓には、建築のナマっぽい風情がある。
たまたまいた大学生のグループはインスタグラムをかんぜんに駆使できている話ぶりで、マイスペースやミクシーがしのぎを削っていた己の高校時代を思い出して萎縮した。これがミレニアル世代か。でも冷静に考えると、もし自分が高校生なら彼らは年上なのでセンパイにあたるわけか…とか、わけのわからないことを考えてしまい、へんな気分になった。やっぱ時空がちょっとバグっていた。すごいことだ。
カフェのメニュー
メニュー。
レギュラーメニュー。
限定メニュー。
メニューは他のブルーボトルカフェみたいに、プリントに美しくまとめられている。ただしフードは無い。限定メニューは2つあった。おしメニュー(だと思う)かつ限定メニューの「フューチャーブレンド」を注文した。目の前で店員さんがせっせとこしらえている姿を、美しさのあまり、ついまじまじ見てしまった。店員さんは、いい感じで笑ってた。
働く店員さん。
家ではこんなふうにちゃんとやらないな〜など思いながら、見ていた。
フューチャーブレンド。605円。無糖のブラックコーヒー。
ホルダーを外すと、ブルーボトルのロゴが現れる。
酸味があってすっきりした味。軽率ではない軽さ。これがサワヤカってやつか。
例の干菓子がひとつ、ついてきた。不意打ちでうれしい。
裏に「鍵善良房/かぎぜんよしふさ」とある。
干菓子には、「ヒューマンメイド」と読める凹み。
ひっくりかえしてみた。HPが回復しそうなフォルムだ。
フリスクくらいの硬さで、かむと砕けて溶けた。白いけど黒砂糖みたく旨い。
ピローン! って回復音が、頭んなかでずっと鳴ってた。
キレッキレ
ヒューマンメイド1928カフェbyブルーボトルコーヒー。
「ヒューマンメイド1928カフェbyブルーボトルコーヒー」は、読書したりするカフェではないと思う。でもラップトップで作業してる人はいたし、べつにそういうことをしても浮かないし怒られない。歩き疲れたときに最も出会いたいタイプだ。客はひっきりなしに来てて、おもちかえりする人が多かった。店員さんが、むかし住んでたイスラエルみたいに逆ギレとか絶対にしなさそうな感じが、ほんと素敵だった。
なにげに、となりもカフェだった。
ヒューマンメイド1928カフェbyブルーボトルコーヒーの住所:京都市中京区弁慶石町56
出演-おしながき-
ヒューマンメイド1928カフェbyブルーボトルコーヒー/HUMAN MADE 1928 CAFE by Blue Bottle Coffee
フューチャーブレンド/FUTURE BLEND/605円
お店のHP