アメリカ・ニューヨーク州のゲイキャンプ「イーストンマウンテン」で4泊5日しました。「アメリカ★ゲイキャンプ体験記S3」では、現地での体験を時系列で発表します。
前回のエピソード→【S3#6 槍の間】
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・S1「ジョーズハイダウェイ」編
・S2「サコ川ハイダウェイ」編
饅頭こわ〜い
ナオミのつよい眼差し。ミーティングルームにて。
また、朝にミーティングがあった。セックスゴッドとも呼ばれる班長ひきいる、そして私が所属する、コディアックヒグマ班のミーティングだ。班長は、伝説の工口ティックワークショップの仕掛け人でもある。
班長に導かれるまま、今朝もメンバーが漫談した。昨晩に槍の間での修行を終えた我々だったので、話す内容もネイキッドになってきてた。でもまだ皆、何かに怯えていて、愛が怖い、性が怖い、とか言う。私にはぜんぶ「饅頭こわい」に聞こえた。
みんなの畏れを体現したかのような、槍の間の祭壇。
アダムのライブ
真っ青なローブを着こなすアダム。
土曜の夜は、4泊5日にわたるこのイベント「ベアーユアソウル」のなかでもメインのイベントがあった。アダムのライブだ。アダムはプロのパフォーミングアーティストで、舞台で演じたり歌ったりすることを生業としてる。
アダムは、ベア系でユダヤ人でやっとります! というアイデンティティがぶれない。司会が必要となるシーンではMCもバキバキにこなす。プロのタレントだ。いただきますの時とかに、アメリカ訛りのヘブライ語を唱えたりもした。
アダムは完全にユダヤ・イスラエルネタをものにしていて、イスラエル出身の参加者のゆりちゃんとハイコンテクストでジャジーな下ネタなど交わしていた。私はぜんぶ理解していた(ばれない所でいつか使いたい)。
イスラエルのゆりちゃん
ゆりちゃんのイメージ(イスラエルの俳優、Lior Raz)。Image via youtube
私は昔イスラエルに住んでいたこともあり、ゆりちゃんとは既におしゃべり済みだった。初日のジャグジーで2時間くらい語り合った。「昔くらしたイスラエル」という意味において、2人とも似たビジョンを近い温度で共有していた感覚がある。
どこどこのハッテン場はアプリの台頭によって消滅した、というゲイなら万国共通な話を、聖書ゆかりの約束の地-イスラエル-を見据えて、した。冷静に考えると、視てる景色は違ったと思う。多分ゆりちゃんは母国で死にたい人。
ゆりちゃんの話はかなり聞きやすかった。久しく聞いてない、素直-ふつう-の話だった。「イスラエル好き」に「母国なつかしい」以外のハナシが混ざってなくて、聞いてられた。
ゆりちゃんの故郷の街並み。
で、パフォーマンスはというと、アダムは完全にプロで、容赦も躊躇も無い歌唱によって会場をオーバーキルしていて最高だった。あと、班長とその旦那がアダムのバックコーラスを勤めていて、さすが芸達者だなと感心した。
無料配布されていたアダムの新曲。