イスラエルのテルアビブに住んでいます、がぅちゃんです。
夕方のテルアビブ。
「テルアビブの定番観光地はどこ?」と現地で聞けば必ず名前が挙がるようなスポット*だけ、厳選して紹介しています。どれも「おすすめ」に必ず含まれるような場所です。この記事のいちばん下に、全スポットをまとめて俯瞰できる地図があります。
*(目次)テルアビブの定番観光地の一覧
1. テルアビブの遊歩道
2. オールドポート
3. ヤッファ
4. ネーヴ・ツェディク地区
5. フロレンティン地区
6. 世界遺産「テルアビブの白い都市」
7. カルメル市場
8. サロナマーケット
9. ロスチャイルド通り
テルアビブの概要
テルアビブはイスラエルの東京のような場所です。人口は約40万人と、国内では第2位の規模(1位はエルサレム)。 首都ではありませんが、経済の中心地として機能しています。各国の大使館の多くはテルアビブに存在します。
テルアビブの地図。
テルアビブの地形をざっくりと説明すると、縦7km×横2kmの長方形のような形となっています。 土地の西側は全て地中海に面しているため、街のどこからでも海にアクセスしやすい環境です。
ビーチの方角を示す標識。
「ビーチライフ 」と呼ぶにふさわしい環境が展開しているテルアビブなのですが、その印象をひとことでまとめると「海の都会」となります。ビーチを訪れることが特別な行為ではない、という文化があります。
テルアビブのビーチ。
関連記事:実は海の国なイスラエルの実態&ビーチリゾートまとめ(テルアビブ、死海etc)
ではこれより、テルアビブの定番観光スポットを紹介してきます。
1. テルアビブの遊歩道/Tel Aviv Promenade/Tayelet
テルアビブの遊歩道。(全体の南の部分)
テルアビブの西側で延々と続くビーチに沿って、 延々と整備された遊歩道です。現地では 「テイエレット/Tayelet*」と呼ばれています。「テイエレット」とは、イスラエルの公用語「ヘブライ語」で「遊歩道」を意味します。
テルアビブの遊歩道。(全体の真ん中あたり)
テイエレットを歩くこと自体が「テルアビブで最も人気の観光アクティビティ」ということになっています。 しかし意気込まなくても、西(=海)に向かって歩いて行けば、自動的にテイエレットにたどり着いてしまいます。
西に出ると、テイエレットのどこかしらにたどり着く。
テイエレットはジョギングの定番コースなので、人や犬がよく走っています。ジョギング以外にも、海辺では様々なアクティビティが行われているので、 活気ある生活風景を観察できます。カフェや無料の公衆トイレも複数あります。
アスレチックやビーチバレーのコートなどあり、なにかしら常に賑わっている。
2. オールドポート/Old Tel Aviv Port
オールドポートの様子。
テルアビブの遊歩道の北の端にあるのが「オールドポート」です。1936年〜2000年代までは港として機能したそうですが、現在は整備され、市民の憩いの場になっています。服屋やレストラン、ファーマーズマーケットなどが展開しています。
縁日のような雰囲気になっている時もある。
屋台なども出る。
なお、「オールドポート」の呼び方は様々で、「Tel Aviv Port」「Old Port」「Old Tel Aviv Port」「Namal Tel Aviv」などあります。
3. ヤッファ/Jaffa
ヤッファのランドマーク「時計台」。
テルアビブで最も歴史がある地域です。イスラエルは1948年に建国された若い国なので、地域の歴史が国の歴史を上回っていることが度々あります。ヤッファはその典型です。
ヤッファで歩くサーファー。
ヤッファの歴史はずば抜けて長く、紀元前1800年頃にはすでに存在していたと言われています。ヤッファに現存する 「ヤッファ港/Jaffa Port」は、約7000年ほどの歴史があるとされています。
ヤッファ港。
ヤッファ港の人気レストラン「The Old Man and the Sea」。
イスラエルならではのシーフードが味わえる。
ヤッファの中でも「ヤッファ旧市街/Old Jaffa」と呼ばれるエリアが最も人気で……というか、観光客は(ほとんど)ヤッファ旧市街を訪れるためにヤッファを訪れます。 ヨーロッパの地中海沿岸国の、典型的な旧市街が堪能できます。
ヤッファ旧市街の様子。
余談ですが、テルアビブの正式名称は「テルアビブ・ヤッファ/Tel Aviv-Yafo」。1909年にテルアビブが創設され、1950年にヤッファと合併して「テルアビブ・ヤッファ」となりました。ヤッファの綴りは「Yafo」「Yafa」「Jaffa」等あります。
ヤッファ旧市街から見たテルアビブ。
4. ネーヴ・ツェディク地区/Neve Tzedek
ネーヴ・ツェディクの民家。
(ヤッファ以外で)最も歴史がある地域です。1909年に創設されたテルアビブより早い、1887年の創設。現在は「高級でお洒落な地域」というイメージが定着しています。スペインやポルトガルといった南ヨーロッパを彷彿とさせる雰囲気があります。
観光客が多い「シャバツィ通り」。
ネーヴ・ツェディクの中心部分に「シャバツィ通り/Shabazi Street」というのがあり、ここに、飲食店、アートギャラリー、ブティックなどが集中しています。シャバツィ通りは「ネーヴ・ツェディクの街歩き」の定番スポットです。
シャバツィ通りの様子。(動画)
5. フロレンティン地区/Florentin
フロレンティンの、とあるバー。
ここは他の観光スポットとは毛並みが違います。ナイトスポットの最有力候補、みたいな場所です。「海」とか「旧市街」とかと違い、わかりやすく観光地はしていません。テルアビブ独自のアーバンライフが展開している場所です。
アングラな空気を醸し出すシナゴーグ「Ahavat Chesed Synagogue」。
「シナゴーグ」は、ユダヤ教徒が宗教活動を行う場所。
フロレンティンは「テルアビブで最もアーティスティックな地域」という認識があり、 ミューラルアート(壁画/グラフィティ)の聖地として知られています。テルアビブで最も有名なミューラルアートは、このフロレンティンにあります。
有名なミューラルアートが描かれた建物。
イスラエル人アーティスト「Kis-Lev」の「The Peace Kids」という作品。
「The Peace Kids」はおそらく国内で最も有名な作品で、パレスチナとイスラエルの和平を意味しています。イスラエルの有名キャラクター「スルリック(左)」とパレスチナの有名キャラクター「ハンダラ(右)」が肩を組むデザイン。
「The Peace Kids」が見える、通りの様子。
6. 世界遺産「テルアビブの白い都市」/White City
「白い都市」を含む景観。
テルアビブは都市自体が世界遺産に認定された、世界でも珍しい場所です。厳密には、「白い都市」は、「ドイツからのユダヤ系移民によって1920〜30年代に建築された、バウハウス様式・インターナショナル様式の建築物」を指します。
テルアビブの白い都市(の一部)。@ディゼンゴフ広場/Dizengoff Square
そういった様式の建築物がテルアビブに約4000軒あり、その数と密集度が他に類を見ないと評価されています。余談ですが、実はドイツのベルリンにも「世界遺産の住宅街」が6つあり、そのうちの一つが「白い街/Weiße Stadt」 と呼ばれています。
ベルリンの「白い街」。
7. カルメル市場/Carmel Market/Shuk HaCarmel
カルメル市場の様子。(動画)
テルアビブ最大の野外市場であり、国内でも最も有名な食品市場の一つです。「東京のアメ横」「京都の錦市場」のような場所で、約500メートルの通りに露店が並びます。食べ物を中心に、衣服、雑貨、工芸品など、様々な商品が売られています。
中東のスイーツ「クナーファ」の屋台。
ユダヤ教徒が頭にかぶる「キッパ」。
死海グッズも売っている。
カルメル市場には、テルアビブで人気のレストランやストリートフードが複数あるので、食べ歩きにはもってこいな場所です。また、通りは海の方向に伸びているので、ビーチの行き帰りにも寄りやすいです。滞在中に通う人も多い気がします。
ちょっとした軽食屋。
超定番なフルーツジュースの屋台。
ビーチグッズも売っている。
8. サロナマーケット/Sarona Market
サロナマーケットのエントランス。
サロナマーケットを一言で表すなら「テルアビブの最先端フードモール」です。話題のレストランや、ちょっと変わった食品販売店などが集結しています。「現代のイスラエルの食のブーム一気見」という目的で訪れると楽しめます(私は)。
ハンバーガー屋。
寿司屋。(スシはテルアビブの定番ファストフード)
ラーメン屋「Hiro」。(フリースタイルラーメンを謳っている)
食への関心が強い人は、こことカルメル市場を比較するのも面白いかもしれません。両者を強引に区別すると、カルメル市場が「伝統的な日常食」、サロナマーケットが「最先端の現代食」となります。 どちらも、現代のイスラエルで親しまれています。
(コンビニおにぎり風の)おにぎりも売っている。
「ヤパニ」=「ジャパニーズ」。
9. ロスチャイルド通り/Rothschild Boulevard/Sderot Rothschild
昼のロスチャイルド通り。
「テルアビブで最も有名な通り」と言ってよいかもしれません。というか、これより有名な通りはたぶん無いです。通りには飲食店やキヨスクがたくさんあり、常に賑わっています。観光客にとっても地元住民にとっても、街歩きの人気スポットです。
カフェ。
キヨスク。
寿司屋だってある。(ヤパニカというチェーン店)
ロスチャイルド通りは「週末の昼とかに目的も無くブラブラして気になった飲食店にフラっと入って……」みたいな行動を楽しみやすい場所だと思います。あと、国家行事などの大型イベントがある時は、普段とはケタ違いに盛り上がります。
国内最大規模の行事「イスラエル建国記念日」の夜のロスチャイルド通り。
さっきの寿司屋(ヤパニカ)でいっぷくする人々。
まとめ:人気スポットTOP3
テルアビブ在住のイスラエル人に「定番観光地を3つ厳選してくれ!」とお願いした場合、きっとまず名前が挙がるのが以下の三つ。(実際にイスラエル人の観光ガイドに聞いてもそうなった)
・テルアビブの遊歩道(1)
・ヤッファ(3)
・ネーヴ・ツェディク(4) or カルメル市場(7)
テルアビブでの移動に関して
この記事で紹介した観光スポットは、どれも「テルアビブで知らない人はいない」くらい有名な場所です。タクシーで名前を告げれば、説明しなくても勝手に連れて行ってもらえると思います。(どれも街の中心から約2km圏内)
タクシーは白い車体に黄色の看板が目印。
ちなみにタクシーの料金相場は、2km程度なら約30〜40シェケル(900〜1200円)。乗る前に行き先を伝えて、言い値で決定することも多いです(メーターもある)。「30〜40」は良識、「50」はちょっとナメられてる、という感覚です。
夜のタクシー@ヤッファ。
テルアビブはそんなに広くないので、移動は楽です。 複数の観光スポットをうまいこと一気に観光できると思います(例:カルメル市場→ネーヴ・ツェディク→ テルアビブの遊歩道→ヤッファ)。下の地図がお役に立てば幸いです。
地図画面(上部)の左右のタブで「観光地リスト表示」「拡大表示」ができます。